末期がんで余命一年の宣告
先逝く妻の心情は?
残された夫の胸中は?
そして妻は生涯最後の行動に出た――。
夫婦とは、家族とは。感涙必至の傑作!
余命一年。
四十二年連れ添った妻杏子が末期がんを宣告された。
七十歳を前になお嘱託として会社に人生を捧げる一ノ瀬廉太郎は愕然とした。
炊事や洗濯など自分の身の回りのことは何もできないのに、子供じみた意地を張るばかりの夫であった。
そんな父に、娘は母をもう解放してと責め立てる。
妻への後悔と自分の将来に対する不安に襲われた廉太郎は……。
感涙必至の傑作!
坂井希久子さんの『妻の終活』を読了。団塊の世代で仕事一筋、家庭や子育てを妻・杏子に任せきりにしてきた夫・廉太郎の視点を軸に、妻の余命宣告から死に至るまでの、夫婦関係、親子関係の変化が繊細に描かれる。ラストまで一気読み。妻の思いに気付き、悔恨と感謝に咽ぶ夫が切ない。#読了 #読書 pic.twitter.com/K1ijO3dshv
— ふっしー (@fussy_1011) November 10, 2022
「夫婦のあり方に考えさせられる一冊 長年連れ添うからこそ 慣れないになってはいけないし、相手を敬い 感謝 助け合いの心が大事 解ってはいるけれど・・・・・涙 涙でしたが 最後は温かい気持ちになった」
「物語の主人公たちよりも、自分は少しだけ若く、自分の親は少しだけ年寄りなのですが、いろいろ考えさせられました。長寿社会となり、自分たちの人生の終わりが容易に想像できない時代になりました。様々な終活の情報に接することは大切ですね。」
「妻に頼り切った生活をしている私にとって、身につまされるところがあります。もしこの主人公の立場に立ったらと思うとすごく不安になります。すぐ近くにいて、まるでいてくれるのが当たり前、してくれるのが当たり前、空気のように思っている自分に、気が付き愕然としています。大事にしなければ、大切な思いを伝えなければとのお身を強くしました。」
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