
HONDA DEAUVILLE(ホンダ ドゥービル)は、実用性と快適性を強く意識して作られたミドルクラスのツアラーです。
一般に「DEAUVILLE」は、NT650V(650)とNT700V(700)の系統をまとめて指す呼び名として知られています。
欧州向けのツーリング用途を主戦場に、長距離移動をラクにする装備と、日常の扱いやすさを両立させた点が大きな魅力です。
最大の特徴は、車体と一体化したパニア(左右収納)を標準で備え、荷物を積んでも見た目が崩れにくいことです。
さらに、駆動方式はメンテナンス周期が長いシャフトドライブを採用し、ツーリングの「手間」を減らす方向に徹底しています。
日本国内では基本的に海外向けモデルとして扱われるため、街で見かける機会は多くありません。
そのぶん、他人とかぶりにくいツアラーを探している方にとって、DEAUVILLEは刺さりやすい一台です。
生産は長期にわたり続き、世代ごとに装備やエンジン仕様が熟成されているため、中古車選びでは年式と世代の把握が重要になります。
この記事では「DEAUVILLE」としての共通の魅力を押さえつつ、特に流通で見かけやすいNT700V系(680ccクラス)の内容を中心に解説します。
Table of Contents
どんなバイク?
DEAUVILLEは、スポーツツアラーに分類されることが多い一方で、実際の乗り味は「快適に移動すること」を最優先に設計されています。
フルカウルに近い大きな外装は、走行風と雨を受け流しやすく、長時間走っても疲れにくい方向に効いてきます。
アップライト寄りのライディングポジションで、前傾が強すぎないため、肩や手首がつらくなりにくいのもツアラーらしいポイントです。
一体型パニアは、通勤や買い物でも「箱を付けっぱなし」にしやすく、旅だけでなく普段使いでも強い武器になります。
重心が極端に高いタイプではないので、慣れてくると街中の低速走行も落ち着いてこなせます。
ただし車両重量は軽量級ではないため、取り回しでは「押し引きのクセ」や「停車時のバランス感」を先に掴むのがコツです。
ブレーキは前後ディスクで、連動ブレーキやABSなど、安全面の装備が意識されているのもツアラーらしい安心材料です。
エンジンは水冷Vツインで、ドコドコ感のある鼓動と扱いやすいトルク感を両立し、一定速での巡航が得意です。
高速道路の移動で「景色を楽しみながら淡々と距離を稼ぐ」タイプの旅に、特に相性が良い一台です。
HONDA DEAUVILLEのインプレッション
乗り出してまず感じるのは、ツアラーらしい「落ち着き」と「安定感」です。
ハンドル周りは余裕のあるポジションで、視界が高めになりやすく、街中でも先を読んだ運転がしやすい印象があります。
Vツイン特有の鼓動は、過激さよりも心地よさに寄った味付けで、長距離でも神経を使いすぎません。
低中速のトルクでスッと前に出る感覚があり、ギアを忙しくガチャガチャしなくても走れるのが「旅向き」だと感じます。
シャフトドライブはチェーンのような日常メンテの頻度が少なく、雨天走行が続いても気持ちがラクです。
一方で、車重があるぶんUターンや駐車場の微速では、最初は慎重さが必要になります。
ただ、重さがあるからこそ直進安定性に寄与し、風の強い日や高速巡航でもブレにくい安心感につながります。
シートや足まわりのキャラクターは「長く座って走る」前提で、角が立ちにくい乗り味を目指しているのが伝わってきます。
パニア一体ボディは積載時の取り回しにも効き、荷物を積んでも車体のまとまり感が崩れにくいのが、旅のストレスを減らしてくれます。
HONDA DEAUVILLEのスペック
ここでは、日本で流通例の多いNT700V系(海外仕様)の代表的な数値を中心に、できるだけ詳しくまとめます。
| タイプ | スポーツツアラー(海外向けモデル) |
| エンジン | 水冷 4スト V型2気筒(バンク角52°)SOHC 4バルブ |
| 排気量 | 680 cc |
| 内径×行程 | 81 mm × 66 mm |
| 圧縮比 | 10 : 1 |
| 最高出力 | 48.3 kW / 8,000 rpm |
| 最大トルク | 66.2 N・m / 6,500 rpm |
| 燃料供給 | フューエルインジェクション |
| 始動方式 | セルフスターター式 |
| 点火方式 | フルトランジスタ式 |
| トランスミッション | リターン式 5段変速(フットシフト) |
| 変速比 | 1速 2.571 / 2速 1.688 / 3速 1.300 / 4速 1.084 / 5速 0.923 |
| 一次減速比 | 1.763 |
| 二次減速比 | 3.091 |
| 駆動方式 | シャフトドライブ |
| フレーム | スチール製ツインスパー |
| 全長×全幅×全高 | 2218 mm × 810 mm × 1320 mm |
| ホイールベース | 1476 mm |
| 最低地上高 | 156 mm |
| シート高 | 805 mm |
| 車両重量 | 254 kg |
| 最小回転半径 | 3.2 m |
| 燃料タンク容量 | 19.7 L(リザーブ 3.5 L) |
| エンジンオイル容量(全容量) | 3.2 L |
| バッテリー | 12V-11.2Ah |
| キャスター角 | 28°50′ |
| トレール | 115 mm |
| フロントブレーキ | 油圧式ダブルディスク |
| リアブレーキ | 油圧式ディスク |
| ABS | 有 |
| 前後連動ブレーキ | 有 |
| フロントサスペンション | テレスコピックフォーク(正立) |
| リアサスペンション | スイングアーム式(ショック1本) |
| フロントタイヤ | 120/70ZR17(チューブレス) |
| リアタイヤ | 150/70ZR17(チューブレス) |
| リム幅(前/後) | 3.5 / 4.5 |
| 指定空気圧(2名乗車時・前/後) | 2.50 / 2.90 |
| メーター | エンジン回転計:有 |
世代によってはNT650V(647cc)も存在するため、購入検討時は車検証の型式や排気量で世代を確定させると安心です。
みんなのインプレッション
※著作権の都合により、Web上の口コミ文をそのまま大量に転載する形式はできません。
その代わりに、複数の評価で共通しやすい傾向を「ユーザーの声の要約例」として『』で8件まとめます。
『風防効果が高く、高速移動の疲れが出にくいので、淡々と距離を稼げるのが強い。』
『パニア一体の見た目がスマートで、荷物を積んでもツアラー感が崩れにくいのが好き。』
『シャフトドライブはチェーンより手間が少なく、雨でも精神的にラクなので旅向きだと思う。』
『Vツインの鼓動がちょうどよく、速さより“気持ちよさ”で走れるエンジンキャラが合っている。』
『車重はあるので押し引きは注意だが、走り出すと安定感に変わって安心できる。』
『中低速トルクで走れるから、ツーリングでギア操作が忙しくならず、景色に集中できる。』
『積載を前提にした車体設計で、タンデムでも落ち着いて走りやすいのがありがたい。』
『国内では珍しい車種なので、人と被りにくいツアラーを探すなら面白い選択肢。』

