
このピアノの周りに、いつも笑顔が咲きますように――
ショッピングビル「まーる」の広場に置かれた一台のピアノ。
「ご自由にお弾きください」という看板に促されるように、様々な人がそのピアノに触れ、演奏を奏でていく。
仕事を辞めて子育てに専念してほしいと夫に言われて悩むパート店員、
演奏動画を投稿する高校生とその姿に心ひかれたクラスメイト、
亡き妻のために思い出の曲を練習し始めた老人……
かかわる人々の人生を少しずつ変えていたそのピアノが、撤去されるという話が出てきて――。
河邉 徹
1988年兵庫県生まれ。関西学院大学文学部卒。バンドWEAVERのドラマーとして2009年にメジャーデビュー。バンドでは作詞を担当した。2018年に『夢工場ラムレス』で小説家としてデビュー。『流星コーリング』が、第10回広島本大賞(小説部門)を受賞。『ヒカリノオト』が第8回未来屋小説大賞3位となり、話題を集める。
|
|




