AI監獄ウイグル ジェフリー・ケイン(著)、濱野大道(翻訳) 新潮社 (2022/1/14) 2,420円

新疆ウイグルは、米中テック企業が作った「最悪の実験場」だった。

衝撃の告発ノンフィクション! !

成毛眞氏(実業家・元マイクロソフト日本法人社長)
「驚愕した。恐ろしい話なのに、手が止まらない。あっという間の300ページ! 」

橘玲氏(作家)
「AIと監視テクノロジーが生み出す『デジタルの牢獄』というわたしたちの未来世界」

DNA採取、顔と声を記録する「健康検査」、移動・購入履歴ハッキング、密告アプリ――

そしてAIが「信用できない人物」を選ぶ。社会のすみずみにまで張り巡らされた「AIの眼」が、人々を
統治していた。

顔認証や音声認証を含めて、米国で生まれ、中国で完成した最先端技術が生活に入り込み、知らぬ間にテクノロジー企業へ情報が漏れ続ける。

「デジタルの牢獄」と化したウイグルの恐るべき実態は、人類全体の未来を暗示していた。少女の危険な逃避行を軸に、世界がまだ知らない「ウイグル問題」の真相を、圧倒的な取材力で描き出す。

成毛眞氏、橘玲氏、驚愕!!

<目次>
プロローグ その暗黒郷を〝状況〟と呼ぶ
第1章 中国の新たな征服地
第2章 国全体を監視装置に
第3章 ウイグル出身の賢い少女
第4章 中国テック企業の台頭
第5章 ディープ・ニューラル・ネットワーク
第6章「中国を倒せ! 」「共産党を倒せ! 」
第7章 習近平主席の〝非対称〟の戦略
第8章 対テロ戦争のための諜報員
第9章「政府はわたしたちを信用していない」
第10章 AIと監視装置の融合
第11章 このうえなく親切なガーさん
第12章 すべてを見通す眼
第13章 収監、強制収容所へ
第14章 強制収容者たちの日常
第15章 ビッグ・ブレイン
第16章 ここで死ぬかもしれない
第17章 心の牢獄
第18章 新しい冷戦
第19章 大いなる断絶
第20章 安全な場所など存在しない
エピローグ パノプティコンを止めろ
謝辞

著者について
<著者紹介>
ジェフリー・ケイン Geoffrey Cain
アメリカ人の調査報道ジャーナリスト/テックライター。アジアと中東地域を取材し、エコノミスト誌、
タイム誌、ウォール・ストリート・ジャーナル紙など多数の雑誌・新聞に寄稿。2020年発表のデビュー作
『サムスンの台頭』[未訳](Samsung Rising: The Inside Story of the South Korean Giant
That Set Out to Beat Apple and Conquer Tech)はフィナンシャル・タイムズ紙とマッキンゼー
社が主催するビジネス本大賞候補に選ばれた。現在はトルコ・イスタンブールに在住。本書執筆のために
168人のウイグル人の難民、技術労働者、政府関係者、研究者、学者、活動家、亡命準備中の元中国人スパイ
などにインタビュー取材を行った。Twitter:@geoffrey_cain

<訳者紹介>
濱野大道(はまの・ひろみち)
翻訳家。ロンドン大学・東洋アフリカ学院(SOAS)卒業、同大学院修了。訳書にロイド・パリー『黒い迷宮』
『津波の霊たち』(早川書房)『狂気の時代』(みすず書房)、グラッドウェル『トーキング・トゥ・
ストレンジャーズ』(光文社)、レビツキー&ジブラット『民主主義の死に方』(新潮社)などがある。

「読了する頃までに、すっかり心が病んでしまった。これは小説かとの錯覚でもなく、執拗
なまでにファクトチェックがされた、まぎれもない震撼させる真実が注記や謝辞の中で強
調して説かれている。著者であるジェフリー・ケインは、古地図の三流コレクターとして
の一面もあるが、アメリカ人の調査報道ジャーナリストとして10年にわたって自分の道を
貫き、世界各地の独裁政権の台頭について記録してきたという。また、北朝鮮、中国、ミ
ャンマー、ロシア各地で起きた反政府活動、独裁、大量虐殺について多くの取材経験をも
ち、殊にテックライターという視点からの真実味を伝えている。

「ウイグルでの非道な民族浄化は断片的に色々聞いていたが、まとめて読むとゾッとする。しかも既にウイグル人の抵抗不可能な状況にシステム化が完成されてしまった。ナチスのホロコーストは戦後全貌が明らかになりユダヤ人は解放されたが、ウイグル人が解放されることが将来あるだろうかと思うと憂鬱の極めである。推測するに残虐性に於いてアウシュビッツより筆舌に尽くし難い酷い行為が行われているだろう。それでも中国に現地投資するような企業があるのは理解できない。そもそもビジネスといえども中国現地での利益は日本に持ち帰る事は不可能で、永久に中国投資と中国人の給与として回転するだけである。日本に一切メリットはないにも拘らず会計上の利益を求めて日本の技術、雇用、投資をみすみす中国に差し出す行為を自省して欲しいものだ。」

「「コメ1粒、油1滴、葱1本さえ家にあれば、スーパーに駆け込むな。息がある限り、家に
いろ」とゼロコロナ対策を興じる北京オリンピック――、人工知能がだした結論なのか。
「これで、習近平の面子守られる」と本気の、バカげた警察国家である。」


(↑クリックするとAmazonのサイトへジャンプします)

 

おすすめの記事