ありがとう、わたし 中元日芽香(著) 文藝春秋 (2021/6/22)

乃木坂46を卒業して、心理カウンセラーになるまで

乃木坂46に1期生として加入した中元日芽香さんは、「ひめたん」の愛称で多くのファンに愛された人気絶頂の中、2017年にアイドルとしての活動を停止しました。

実はこの5年ほど前、アンダーメンバーの頃から、彼女には異変が起きていました。

摂食障害(過食症)を経験したのです。

選抜入りどころか、なかなかアンダーの最後列から前に行けないストレスが、彼女を食べ物に向かわせたのです。

そのせいで太ってしまい、メンバーの中で悪目立ちするようになりました。

それでもアンダーのセンターをつとめる頃には、過食症はいったんは収まります。

しかし、なかなか選抜メンバーには選ばれず、握手会でファンから「次こそは絶対選抜だよ」と言われたとき、「もう期待しないで」応えてしまいました。

彼女は期待されることに疲れてしまったのです。

ようやく選抜メンバーに上がり、今度は1列目を目指す、という時期に彼女は、仕事を楽しめていないボロボロの自分に気づきます。

家から出られない、涙が止まらない、リハーサルに行けない、笑えない、喋れない、伏し目がち……。

ついには休業を余儀なくされました。医師の診断は「適応障害」でした。

それからの彼女の大きな支えとなったのは、カウンセラーの言葉でした。

「(カウンセリングで)あなたは秀でたものが何もないと言ったけれど、五年間も頑張り続けてきたことがすごいことだと思うよ。誰もができることじゃないんじゃないかな」

「今まで自分が泣けなかったから、代わりに身体が泣いてくれていたんだね。辛かったでしょう。頑張ったね」……

日芽香さんは心身が回復していくにつれ、カウンセリングに魅力を感じはじめます。

そしてカウンセラー養成スクールに入り、カウンセラーとして、自分の辛かった経験を生かす道を歩みはじめました。

アイドルとして何を感じ、いかにして適応障害を乗り越え、人の悩みを受け止める立場になったのか――。

日芽香さんのこれまでの思いを余すところなく綴る、初の書下ろし作品です。

乃木坂46樋口日奈さん推薦!

「所詮(と言っては失礼ですが)元アイドルの書いたものなので、夢とか希望とかの浅い話になると思っていたら、全然違う「青春の蹉跌」の内容だった。小説のように一気読みしてしまった。テレビで見ていた中元さんの雰囲気とは違う、ザラついた感じがとてもリアルで、とても、本当に面白かった。努力は報われるとは限らない。しかし努力しない者は決して報われない。さあ、どう生きようか?努力した者だけが見える高みもあるという。第二の人生に幸あれ!」

「同じように悩む人に寄り添う為に、赤裸々にそして爽やかに書かれた一冊です。色々な批判をする人達もいますが、重度の統合失調症である俺から逃げずにカウンセリングをしてくださいました。中元さんは間違いなく俺の命の恩人であり、正真正銘のカウンセラーです。」

「ひめ推しなら必須の本です。みんながざわついていた当時の状況を時系列に詳しく内容を説明しています。読みながらその当時の自分の気持ちがよみがえりました。元気になった今、改めて当時の正直な気持ちを本にしてくれてありがとう。これからの更なる飛躍に期待大です。ガンバレ日芽香!」


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