ルポ 誰が国語力を殺すのか 石井光太 (著) 文藝春秋 (2022/7/27) 1,760円

『ごんぎつね』の読めない小学生、反省文の書けない高校生……

子供たちの言葉を奪う社会の病理と国語力再生の最前線を描く渾身のルポ!

〈バカの壁〉はここから始まっていたか。子供たちの国語力をめぐる実情から、日本社会の根底に横たわる問題まで掘り起こした必読の書。
ーー養老孟司

注意報ではなく警報レベルだ。子供たちの現状に絶句した。本書の処方箋を、必要なところに届けること。それがこの国の急務であり、希望の道筋となるだろう。
ーー俵万智

・オノマトペでしか自分の罪を説明できない少年たち
・交際相手に恐喝されても被害を認識できない女子生徒
・不登校児たちの〈言葉を取り戻す〉フリースクールの挑戦
・文庫まるごと一冊の精読で画期的な成果をあげる全人的な教育
・〈答えのない問い〉が他者への想像力を鍛える「哲学対話」……etc.

「文春オンライン」200万PV突破の衝撃ルポ「熊本県インスタいじめ自殺事件」を含む、現代のリアルと再生への道筋に迫った瞠目のノンフィクション!

今、子供たちを救えるか? 未来への試金石となる全日本人必読の書

「『ごんぎつね』の葬儀のシーンで「母の死体を煮ている」と誤読する小学生たちの衝撃的な光景からこの本ははじまる。小学生の息子をもつ親として、似たような誤読は目にしたことがありほんとうに他人事ではなかった。「やばい」「うざい」「死ね」短絡的な言葉で会話の大半をまわしているような子どもたちは、人間的心情を思いやるとか社会の常識に照らし合わせるとか、いわば「読解力」以前の問題を抱えてしまっていることがよくわかる。
都心の進学校にいると親も子供も決して気づけないような教育格差のリアルな光景をこの本は浮き彫りにしてくれる。底辺校はもとより、いまや偏差値中間層も底が抜けつつあるのかもしれない。
「国語力再生の最前線」として紹介されていた、すぐれた取り組みをしている現場の先生たちの方法にはヒントがたくさん詰まっていた。必ずしもお金を沢山かけなくても家庭や公立校でも実践できることはまだまだあることに具体的に気づかせてくれた好著。」


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