日本の私立大学はなぜ生き残るのか ジェレミー・ブレーデン(著)、ロジャー・グッドマン(著)、石澤麻子(翻訳) 中央公論新社 (2021/9/8) 2,200円

人口減少社会と同族経営:1992-2030

2010年代半ば、日本では、大学の「2018年問題」がさまざまに議論されていた。

18歳人口の減少によって、日本の弱小私立大学は次々と経営破綻すると予想されたのだ。

しかし、日本の私立大学の数は逆に増えている。なぜなのか。

著者たちは人類学者ならではのフィールドワークとデータの分析によってその謎に迫っていく。

導き出されたのは、日本独自の「同族経営」の実態であり、それは私立大学のみならず、日本社会の本質をも炙り出している。

他に例をみない私立大学論であり、卓抜な日本社会論ともなっている。

オクスフォード大学教授・苅谷剛彦氏による解説を付す。

著者について
ロジャー・グッドマン
オックスフォード大学日産現代日本研究所教授)。1960年生まれ、英国エセックス州出身。ダーラム大学人類学社会学部卒業、オッ クスフォード大学博士号取得(社会人類学)。専門は日本の社会福祉政策、高等教 育。著書に『若者問題の社会学』(明石書店、2013年)など。

ジェレミー・ブレーデン
豪モナッシュ大学准教授。1973年生まれ。メルボルン大学人文学部・法学部卒業、同大学博士号取得(人文学)。専門は日本の教育・雇用システム。著書に、Articulating Asia in Japanese Higher Education: Policy, Partnership and Mobility(2018)など。

石澤麻子 1989年生まれ。国際基督教大学(文化人類学専攻)卒。オックスフォード大学大学院現代日本研究修士課程修了。帰国後、コンサルティング会社に入社。退職後、フリーで記事の翻訳、執筆を中心に活動。


(↑クリックするとAmazonのサイトへジャンプします)

 

おすすめの記事