流浪の月 凪良ゆう(著) 東京創元社; 文庫版 (2022/2/26) 814円

2020年本屋大賞受賞作

愛ではない。けれどそばにいたい。

新しい人間関係への旅立ちを描いた、息をのむ傑作小説。

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。

わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。

それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。

再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。

新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。

映画化決定!!
監督:李相日
主演:広瀬すず 松坂桃李
横浜流星 多部未華子ほか出演
2022年公開予定

凪良 ゆう
滋賀県生まれ。2007年、『花嫁はマリッジブルー』で本格的にデビュー。以降、各社でBL作品を精力的に刊行し、デビュー10周年を迎えた17年には非BL作品『神様のビオトープ』を発表、作風を広げた。巧みな人物造形や展開の妙、そして心の動きを描く丁寧な筆致が印象的な実力派である。19年に刊行した『流浪の月』が、多くの書店員の支持を集め、2020年本屋大賞を受賞。おもな著作に『未完成』『真夜中クロニクル』『365+1』『美しい彼』『ここで待ってる』『愛しのニコール』『薔薇色じゃない』『わたしの美しい庭』『滅びの前のシャングリラ』『すみれ荘ファミリア』がある。

「久しぶりにページをめくる手が止まらなかった作品だった。
彼女と彼の両視点で綴られる物語は、穏やかながらも気がつけばじわじわと小さなトゲが刺さってくる。
あらすじを読んでもよく分からなかったという人にこそ、出来れば詳しい内容は見ずに真っさらな状態で、一人でゆっくりと時間が取れる時に読んでほしい。」

「私の個人的に、主人公の女の子の自分がとにかく悲劇の主人公というか斜に構えてて他人と向き合わない感じが既視感があったので何だったかなと思い返してみたんですがわかりました。村上春樹の主人公に非常によく似てます。村上春樹が好きな人には刺さるんじゃないですか。」

「なんだかんだで楽しめましたが、苦手な人も多そうな本です。
私も序盤で、「毒親に育てられて生き辛くて孤独だけど主人公を唯一理解してくれる心優しくてイケメンのヒーロー」が登場したときは、勘弁してくれよ……と、読むのを止めかけました笑
しかし、主人公が大人になってからのDV野郎に付きまとわれる展開はハラハラドキドキでページを進む手が止まりませんでした。
人物描写もイケメンヒーロー以外はリアリティがあって感情移入できます。
というかイケメンヒーローの存在が都合良すぎて、精神を病んだ主人公が生み出した妄想だった……というオチにした方がしっくりきます。」


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