カエルの小指 a murder of crows 道尾秀介(著) 講談社 (2022/2/15) 924円

「久々に、派手なペテン仕掛けるぞ」

詐欺師から足を洗い、実演販売士として生きる道を選んだ武沢竹夫に、訳ありの中学生・キョウからとんでもない依頼が。

母親が残酷な詐欺被害にあったのを境に、厳しい現実を生きることになったキョウ。

武沢は彼女を救うため、かつての仲間を再集結、大仕掛けを計画する。

シリーズ累計70万部の人気作!

著者について
道尾秀介(みちお・しゅうすけ)
1975年東京生まれ。2004年『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し、デビュー。2007年『シャドウ』で第7回本格ミステリ大賞、2009年『カラスの親指』で第62回日本推理作家協会賞、2010年『龍神の雨』で第12回大藪春彦賞、同年『光媒の花』で第23回山本周五郎賞、2011年『月と蟹』で第144回直木賞受賞。

「カラスの親指を読んで、続編という形でこの作品を拝読しました。カラスの親指から時間は15年経過し、登場人物たちも少女だった2人が大人になり息子までいています。正直、前作の終わり方がそれなりのラスタですので、なぜまたペテンを?と思いましたが、理由は読めば納得です。ネタバレしてはいけないので詳細は記載しませんが、こういう物語、リアリティーなどない、そう物語です。じゃないとこんなに上手くはいきません。それにラストに向けて、大きくひっくりカエル、騙された!と思うと矢継ぎ早に何度もひっくり返してきます。ラスト1ページまで読むまで真実に辿り着けない。こういうリアリティーのない物語、世知辛い現代でもせめて物語の中には人をツナグ、そういうお話があっても良いと思い読後、清々しい気持ちにさせ、叶えられたらいいのにって思わされました。ただ、??4の理由は、前作を読んでない人には人間関係がたぶん、わからないと思います。前作ありき、あくまで続編として描かれているため、読まれる方は、やっぱり前作を読んでないと、人間関係の構図もわからないと面白さは、半減するかと思います。」

「前作「カラスの親指」より10数年、彼らは帰ってきた新たにペテンを行なうために!
もうこれだけで期待値上がりまくりでしたが見事に応えてくれました!
「俺たちは悪党だ」
冒頭、武沢はペテンを行なう前にテツのお墓の前でつぶやきます
それは自分達をまっとうな世界に戻してくれたテツへ許しを請う儀式なのでしょう
相変わらず読者を裏切るどんでん返し、誰が裏切りどこまでが真実なのか・・・ラストまで一気読みしてしまうこと間違いなしです」


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