
テッドが少しずつ前に進んでいく
その歩みは、とても爽快。――池澤春菜
消えた名画×少年探偵の推理
『ロンドン・アイの謎』に続く謎解きミステリ!
円形の建物とらせん状のスロープ。ニューヨークにある風変わりな構造のグッゲンハイム美術館で火事騒動が起き、カンディンスキーの名画が何者かによって盗まれた。
家族と美術館を訪れていたテッドは、刑事に疑いをかけられたおばを救うため、「ほかの人とはちがう」優れた頭脳を駆使して犯行が可能だった人物を絞りこんでいく。
『ロンドン・アイの謎』続編の爽快な謎解きミステリ!
訳者あとがき=越前敏弥/解説=川出正樹
著者について
ロビン・スティーヴンス
1988年アメリカ生まれ。3歳からイギリスで育つ。2014年『お嬢さま学校にはふさわしくない死体』で作家デビュー。ほかの著作に『貴族屋敷の嘘つきなお茶会』『オリエント急行はお嬢さまの出番』などがある。シヴォーン・ダウド基金から『ロンドン・アイの謎』の続編執筆を依頼され、ダウドの没後10周年にあたる17年に『グッゲンハイムの謎』を発表した。
シヴォーン・ダウド
1960年ロンドン生まれ。オックスフォード大学卒業。2006年、『すばやい澄んだ叫び』で作家デビューし、ブランフォード・ボウズ賞とアイリーシュ・ディロン賞を受賞。07年に『ロンドン・アイの謎』を発表したが、わずか2か月後の8月、乳癌(にゆうがん)のため47歳で逝去。同作でビスト最優秀児童図書賞(現・KPMGアイルランド児童図書賞)を、死後刊行された『ボグ・チャイルド』でカーネギー賞を受賞した。
越前 敏弥
1961年生まれ、東京大学文学部卒業。英米文学翻訳家。主な訳書に、ドロンフィールド「飛蝗の農場」、D・ブラウン「ダ・ヴィンチ・コード」「オリジン」、クイーン「Yの悲劇」、F・ブラウン「真っ白な嘘」など。
「大きな二つの謎を解明すべく(探偵?)テッドとカット、サリムが関係者を尋ね歩き、その事件の真相を論理的に見事に解き明かしてくれます。今回もまたテッドの特殊な能力とユーモアのセンス(まあ、論理的な頭脳を持った子供はいつだって「天然」ぶりを発揮しますが(笑)・・・)はこの物語の楽しさを倍化させてくれますが、最もテッドの素敵なところは捜査にあたった警部補を前にして
「ありえない仮説をひとつひとつ消していって、真実を推理したんです。ぼくたちみんなで」(p.259)と言ってのけるところにあるのでしょう。理由もなく、私は<ぼくたちみんなで>にグッときてしまいました(笑)。そのテッドなりの成長と魂の「オデュッセイア」に。」
|
|



