辺境メシ ヤバそうだから食べてみた 高野秀行(著) 文藝春秋 (2020/11/10)

カエルの子宮、猿の脳みそ、ゴリラ肉……。

未知なる珍食を求めて、世界を東へ西へ。

探検家の高野秀行さんが綴った抱腹絶倒エッセイ!

ヒキガエルジュース、ジャングルのゴリラ肉、アマゾンの口噛み酒、胎盤餃子…。

辺境探検の第一人者が旅のなかで味わい尽くした、世界の「珍食」「奇食」の数々。

端から見て“ヤバい”料理であればあるほど、民族の長い歴史や伝統が息づいている!?

抱腹絶倒間違いなしのクレイジー・グルメ・ジャーニー!

「アマゾンまで行かなくてもAmazonでワニや駱駝の肉が買えるこの時代、珍食ゲテ食のルポを売るためのハードルは確実に上がっています。本作がそのハードルを易々と越えているのは、30年に及ぶ身体を張った旅体験をともなう食事だからです。たとえば最後の噛み酒にしても、情報をネットで調べ自宅で再現したものだったりしたら面白みは半減します。その意味では、通販で買った缶詰を食したり新宿のレストランで注文した昆虫食などは、著者でなくても書けるので値打ちはありません。(この缶詰については、Amazonのレビューがずらずら並んでいます。)反面、生のナメクジを食した少年が死亡したニュースが世界を巡った現在、生焼けのカタツムリを食べた体験を書けるものは、もう出ないでしょう。今後も身体に深刻なダメージが出ない程度にがんばって頂きたい。
追記:上記感想を書いた後で、平阪寛さんがナメクジを(一応火を通してはいますが)食べた記事を読みました。このお二人は食べ物で寿命を縮めそうな気がしてなりません。」

「味の形容はあまり上手ではないが、経験がすさまじいので面白い食レポになっている。昆虫食は真剣に採用していかなければならないと思うので、盛り付けや雰囲気の重要性を感じた。ちょっと食べてみたいものもあり、旅行の動機付けになるかも。」

「著者の作品はデビュー作の『幻獣ムブンベを追え』以来。迫力ではさすがにデビュー作に及ばないが、その分、肩の力を抜いて楽しく読める食レポエッセイに仕上がっている。シュールストレミングとかホンオとか、誰でも食べられるようなのはどうでもいいのだが(過去に他の人のエッセイで何度も読んでいる)、アフリカやアマゾンなど探検家ならではの話がおもしろい。チンパンジーを食べたのは知っていたが、ゴリラも食べてたんですな。」


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