ねなしぐさ 平賀源内の殺人 乾緑郎 (著) 宝島社 (2022/6/7) 800円

天下の奇人か、稀代の天才か――

日本中を漂流した男・平賀源内の死の謎に迫る!

「平賀源内は晩年に殺人事件を起こし、その罪を問われて伝馬町の牢屋敷で獄死した。ショッキングだけど、歴史上は確かにそういうことになっている。
しかし本書は、その史実を鵜呑みにしていいのか、磊落な天才の人生の行き着く先に、他の希望の道はなかったのだろうかと問いかける物語だ。ラストの二行が胸にしみる」
――宮部みゆき 「読売新聞」2020年4月19日付

身分は侍、本業は本草学者。医学や蘭学、鉱物の知識にも明るく、戯作者、発明家といったよろずの才を持つ平賀源内。

ある朝、彼が自宅で目を覚ますと、部屋には男の亡骸が転がっていた。

知らせを受けて駆けつけた杉田玄白の前には、脇差を手に持ち、茫然自失とする源内の姿があり、記憶がないとただ首を振るばかり……。稀代の天才の身にいったい何があったのか。

著者について
乾 緑郎
1971年、東京都生まれ。2010年に『完全なる首長竜の日』で第9回『このミステリーがすごい!』大賞を、『忍び外伝』で第2回朝日時代小説大賞を受賞。他の著書に「鷹野鍼灸院の事件簿」シリーズ、「機巧のイヴ」シリーズ、『愚か者の島』など。

「本の帯に品川祐が書いている。「天才なのに報われない、大好きな平賀源内の最期が悲しすぎると、ずっと思っていた。この小説で報われた気がします。」同感。非業の最期がこうやって小説により浄化された気がする。筆者の想像力に感謝・脱帽。」

「源内は人を殺していない説
僕もそのほうが正しいのではと思っています。酒の酔ってもそういうことはできない人だと思っています。こればかりは確証も無いのでそう書くしかないんですけどね。平賀源内記念館に行ってみて下さい。」


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