生きたい彼死にたい私 響き合う二つの命 咲セリ (著) さくら舎 (2021/11/5) 1,650円

父親の愛に恵まれなかったことから精神を病み、自傷行為を繰り返し、風俗の世界に身を置いた17歳の少女。

生きることに絶望し、死を願っていた彼女は、ある日、8歳年上の劇団員の青年と知り合う。

明るく豪快な青年との交流を通じ、徐々に生きる力を取り戻していく少女は、やがて青年が重度の心臓病を抱え、いつその命が消えても不思議ではない、生死のライン上を常に歩いていることを知る――。

病いを抱えながらも理学療法士として、認知症のお年寄りのケアに励む青年が直面した病院内部の実態と自身の生い立ちを描きながら、青年に感化され「死への願望」から解き放たれていく少女の心の回復を綴るノンフィクション。

著者について
咲 セリ(さき・せり)
1979年生まれ。思春期の頃から自傷、自殺念慮、依存に苦しみ、強迫性障害、境界性パーソナリティ障害、双極性障害などを抱える。2004年、不治の病を抱える猫と出会い、「命は生きているだけで愛おしい」というメッセージを受け取る。以来、在宅WEBデザインの仕事をする傍ら、NHK福祉番組に出演したり、全国で講演活動などをしている。
主な著書に、『死にたいままで生きています。』(ポプラ社)、精神科医・岡田尊司氏との共著『絆の病 境界性パーソナリティ障害の克服』(ポプラ社)、『それでも人を信じた猫 黒猫みつきの180日』(KADOKAWA)、『「死にたい」の根っこには自己否定感がありました。』(ミネルヴァ書房)などがある。

「「彼」の人間性が素晴らしく感動しました。ネタバレなのであまり言えませんが、いつ死ぬか分からないのに他者にこれ以上ない愛情を注げる。自分が死ぬかもしれないのに「生きろ」と励ます。それも押し付けではなく。愛に満ち溢れた心で。
主人公の「私」がどんどん変わっていき、生きる方向に救われて行ったのが他人事に思えませんでした。
自分も「彼」のような人間になりたい。
さらに現代の老人介護の問題提起もあり読み応えのある一冊でした。
出てくる登場人物が皆愛しくて、読んでいるだけで世界を愛せる素晴らしい本だったと思います。」

「咲セリさんの本は、とても読みやすくて、文章が心に響きます。何気ない毎日を生きている私に、一日一日大切に暮らすように教えてくれるような本です。」

「咲さんの本は2冊目ですが、こちらの本もとても心に染みました。声を出して笑ったり泣いたりしながら読みました。ずっと覚えておきたい台詞が沢山あり、友人みんなに話したくなる内容。また咲さんの本が読みたいです。」


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