じんかん 今村翔吾(著) 講談社 (2020/5/27)

仕えた主人を殺し、天下の将軍を暗殺し、東大寺の大仏殿を焼き尽くすーー。

民を想い、民を信じ、正義を貫こうとした」青年武将は、なぜ稀代の悪人となったか?

時は天正五年(1577年)。ある晩、天下統一に邁進する織田信長のもとへ急報が。

信長に忠誠を尽くしていたはずの松永久秀が、二度目の謀叛を企てたという。

前代未聞の事態を前に、主君の勘気に怯える伝聞役の小姓・狩野又九郎。

だが、意外にも信長は、笑みを浮かべた。

やがて信長は、かつて久秀と語り明かしたときに直接聞いたという壮絶な半生を語り出す。

貧困、不正、暴力…。『童の神』で直木賞候補となった今最も人気の若手歴史作家が、この世の不条理に抗う人すべてへ捧ぐ、圧巻の歴史巨編!

「松永の三悪は、松永の責にあらずと言う話は、少し前からある説で、それ自体は驚きではなかったが、二度の謀反に至る話など、その謎に満ちた行動理念に、納得のいく新しい松永像に惹かれた。義興の人柄や才能あふれる姿を描いたところも良かった。彼が、後20年普通に生きていれば、確実に戦国時代は終わっていただろうと夢想することが多かったが、本作でよりその想いを強くした。この作品で出逢った新しい松永久秀は、附に落ちた。」

「久し振りに心を震わす素晴らしい本と出会えた。これまで世間の評判通り松永弾正は歴史上のヒールと思っていたが、最後まで家臣が残ってくれると言う事は、一経営者として決してそうではない事が窺える。自分自身が一厘の人間になり得るのか、残りの余生を深く考えさせられる一冊となった。」

「幾多の織田信長に関する秀逸な小説を読んできたが、何故かしら信長は松永弾正には対しては他に対するよりは甘い感じがしていた。僕なりに、信長には弾正の行為を笑ってしまう大人を感じていたのですが、この本では別な角度で信長の松永久秀に対する思いが描かれており、大変面白かった。三好元長もこんな魅力的な武将であったのかたと興味を覚えた。信長配下の武将には、真の意味で信長を理解できるほどの賢い武将が居ないのを、信長も寂しかったでは無いでしょうか。NHKも明智光秀のような何の面白みも無ければ、夢も持たない馬鹿等を取り上げずに、松永久秀や、三好元長の様な個性的人物を取り上げれば良いものを、所詮つまらない馬鹿の集団だから、無理か!」


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