誰もがそうとは言わないが、親とは二回、別れがある。
一度目の別れは、子どもが実家を出ていくとき。
二度目の別れは、親がこの世から出ていくときだ。
2020年8月。コロナ禍の中、がん終末期で入院中の母・久仁子(くにこ)は、72歳の誕生日をどうしても自宅でお祝いしたい願う。
痛い、苦しいと言ったら、一時退院の許可が下りないかもしれないと考え、最後の力を振り絞る。
久仁子は、一切の延命治療を拒否。尊厳死宣言書を残し、自分の最期を決めていた。
いつかは迎える親との最期の別れを田村淳さんが描いた著書。
タイトルの意味が終盤で判明。
最期まで強くて面白い母ちゃん。
涙するけど、気持ちの良い清々しさも感じる最期の別れ。
死にゆく人、残された人にとって最良の別れ方とは何かを考えさせられる。 pic.twitter.com/zLwW5KqGA3— pegasos23 (@pegasos23) June 5, 2021
まだ生きていてほしい。だけど・・・旅立つ本人の希望を、息子は、夫は、どのように受け入れたのか?
親が死ぬのはずっと先のことだと思っていた。
だけど、その日は容赦なく訪れる。
そのときどんなお別れができるだろう。
僕は、この世から心のこりをなくしたい。
田村淳が渾身の思いで綴った、母との別れの物語。
「読み終えたころにはお母さまのファンになってます。なにより、淳さんの周りへの気配りが行き届いた言い回し、素直さ、志に惹かれっぱなしですぐ読み終えました。読み終えると、家族に会いたくなる一冊です。」
「私はこの本の内容を、死と向き合うことで、より前向きな思考が得られるという研究結果を伝えるものと捉えました。すなわち死というテーマに向き合わなければいけない方には本当に助けとなるでしょう。」
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