
第171回芥川賞候補作。
踊る、それがわたしたちの自由
海辺の老人ホームに集う女たちのゆるやかなつながり。
いま最も注目される新鋭の最新作。
「これってフツー?」
「わたしの中じゃね」
「クズミさんのフツー、ちょっとヘン」(本文より)
海辺の老人ホーム「雲母園」で派遣の清掃員として働くわたし、クズミ。
ウガンダから来た同僚マリアさん。
サボりぐせのある元同僚の神崎さん。
ニセモノのバス停で来ないバスを毎日待っている入居者のサトウさん。
さまざまな人物が、正しさとまちがい、本物とニセモノの境をこえて踊る、静かな物語。
すごくいい本だった、劇的な展開がある訳でもなく、感動して泣ける訳でもない、ありふれた普遍さがどうも身に染みた。文体を味わい、情景が目に浮かぶ、大人のための絵本みたいな。この話が”海岸通り”というタイトルでよかった。芥川賞は取れなかったけど自分はとても好き
海岸通り / 坂崎かおる pic.twitter.com/k8whpNFqJs
— ま (@RAY_firefly_) July 17, 2024
「今回の候補作の中で一番話題性に欠けるというか、予想レースからも外れ、完全に埋もれてしまっている。
作品としては朝比奈秋氏や松永K三蔵氏には到底及ばず、話題は歌手や新人がかっさらってしまった為、不遇の作品と言える。とはいえ、石田夏穂氏や豊永浩平氏の作品を押しのけて候補作に残っており、他の候補作と比べて極端に劣っていることはない(私も受賞作を除いた3作の中ではこの作品が一番良かったように思う)。SFや百合など幅広いジャンルで活躍している作家だが、個人的にはまた純文学での新作を読みたいと強く感じた。」
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