財政の仕組み、税金、保険、年金、仮想通貨、家の購入……
正しい経済知識があなたを守る!
「人生100年時代」が本格的に訪れる中で、高齢者たちがセカンドライフをより充実させるために、積極的に「学び直し」をする動きが広がっている。
向上心のある高齢者にとって、特に役立つ学問の一つが「経済学」だ。
なぜなら、経済学を学ぶことで自分の生活で起こっている事象をより深く理解し、物事を捉える視点が大きく変わるからだ。
退職金で悠々自適に生活するにしても、余剰資産を運用してお金を増やすにしても、年金だけで細々とやっていくにしても、どんな状況でも経済に関する知識が欠かせない。
現代社会では玉石混淆の情報が溢れていて、老後の豊かな生活を送るためにはどうすればいいのか、という問いに対する答えを探すのは容易ではない。
そのため、物事を定量的に捉え、理性的に考えることが必要だ。
わかりやすくいえば、経済学は人々の資源の生産、分配、消費の過程を研究する学問だ。
「マクロ経済学」では、国の経済全体の動向や構造を、国内総生産(GDP)、失業率、物価上昇率、貨幣供給量などを通じて分析する。一方、「ミクロ経済学」では、個々の市場や企業の行動、意思決定を価格、需要、供給、利益最大化などを通じて研究する。
これらを専門的に考えようとすると、数式が必要になるため、文系出身者には少しハードルが高い。
そのため、本書ではできるだけ基礎的なデータを使い、シンプルな言葉で説明するように心がけた。
本書を読むことで、大人として知っていて当然の経済の仕組みを学び直し、孫にも得意げに教えることができるくらい、理解度が深まれば幸いである。
髙橋洋一 (本書 はじめに より)
【内容】
序 章 学び直しの姿勢
第1章 経済の一般常識
第2章 日本の財政の真実
第3章 知っておきたい税の基本
第4章 社会保障・年金のイロハ
第5章 個人資産の形成・防衛術
終 章 シニア就業者に役立つ新視点
著者について
髙橋洋一(たかはし よういち)
1955年東京都生まれ。数量政策学者。嘉悦大学ビジネス創造学部教授、株式会社政策工房代表取締役会長。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年に大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、内閣参事官(内閣総務官室)等を歴任。小泉内閣・第一次安倍内閣ではブレーンとして活躍。「霞が関埋蔵金」の公表や「ふるさと納税」「ねんきん定期便」などの政策を提案。2008年退官。菅義偉内閣では内閣官房参与を務めた。『さらば財務省!』(講談社)で第17回山本七平賞受賞。その他にも、著書、ベストセラー多数。YouTube「髙橋洋一チャンネル」の登録者数は107万人を超える。
「高橋先生の本を読み、YouTubeを見ていたら、テレビは嘘ばかりで見られなくなります。
私の知識の大部分が高橋先生の教えです。」「経済については、悪い円安論のほかにも、財政破綻論、年金破綻論、消費増税必要論などの
フェイクニュースが横行している。このようなニュースの背後には何がなんでも増税したい
財務省の意向が見え隠れする。財務省はなぜ増税にこだわるのか、政界、財界、マスコミは
なぜ財務省の言いなりになるのか、元財務官僚高橋氏の分析を読むとよくわかる。
本書の一読をお勧めするゆえんである。」「今作は髙橋先生の集大成のベストアルバムのような内容。経済、財政、税制、社会保障から資産形成や企業決算まで、本来ならそれぞれ章ごとに一冊の本が作れるほど難解なジャンルを幅広く扱いつつも、いつも以上にデータを用いて丁寧に噛み砕いて解説している。例えば先日、長らく続いてる円安ドル高水準が日本有利であるとついに米トランプ前大統領にバレてしまったが、為替のメカニズムについては需要供給曲線、円安のメリットについても相関係数散布図をみれば、「円安は日本の国力低下に繋がる」という言説はデマで、「円安によって日本はボロ儲けしている」というのが正解だと一発で理解できる。」
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