メーター検針員テゲテゲ日記 川島徹/著 フォレスト出版 (2020/6/24)

1件40円、本日250件、10年勤めてクビになりました

「あと数年でなくなる仕事」

それでも現場の苦労や汗はなくならない。

検針員がえぐりだす、労働と人生のリアル。

「あとで来てよ」

「えっ」

「あとで来いって言ってるだろう!」

今日は332件ある。

やっと82件目である。

同じ家に二度も来るほどのんきなわけにはいかない。

あんたね、こっちはそんなのんきな仕事をやっているんじゃないんだよ、と言いたかったが、指先は震えていた。

―私は10年間を電気メーター検針員としてすごした。その経験を書いたのが本書である。

「文章が読みやすく、おもしろく読みました。話の展開の仕方もテンポがいいです。また会話文がうまいですね。検針の人が、こんな苦労をしているとは思ってもみませんでした。鹿児島での話ですが、全国同じなんでしょうね。同業者の方はどのように読まれるのでしょうか。業務委託契約、いわゆるフリーランスだと思いますが、こうした底辺の仕事は保護してやるべきだと思いました。この本を読んだあと、家の電気メーターを見てみたらスマートメーターになっていました。検針員さんはもう来ませんが、いままで検針のことなど考えたこともありませんでした。よく吠える中型犬を飼っており、それなりの気苦労をかけてしまったと思います。ところどころ入ってくる方言もおもしろいです。またユーモアがあり、それに気づいたとき笑ってしまいました。イラストも意味がわかると笑ってしまいます。この方の明るさが現場の問題を深刻にしていません。親しみやすく、そして考えさせてくれました。私は5ツ星をつけたいと思います。」


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