舞風のごとく あさのあつこ (著) 文藝春秋 (2021/10/8) 1,925円

小舞六万石が大火に見舞われた。

山河豊かで災害も少ない土地で、城下の半分に迫る町が焼け落ちたことで、人々は混乱に陥った。

筆頭家老の後嗣である樫井透馬は、執政会議で一刻も早く救済策を講じることを主張するが、前例主義に凝り固まった藩の上層部は有効な策を講じることができない。

苛立ちが募る透馬は、少年の頃から剣を通じて身分を超えた友情をはぐくみ、今は側近として取り立てている新里正近、山坂半四郎と共に人々の救済に乗り出す。

一方で透馬たちが独自に動くうち、この大火事がただの失火ではないのではないか、という疑いが芽生える。

さらに藩政の主導権を巡る政争も巻き起こり……。

少年剣士たちの友情と成長を描く青春時代小説第三弾。

あさの あつこ
岡山県生まれ。大学在学中より児童文学を書き始める。
『ほたる館物語』で作家デビュー。『バッテリー』およびその続編で野間児童文芸賞、日本児童文学者協会賞、小学館児童出版文化賞を受賞。
「ヴィヴァーチェ」シリーズ(角川書店)、「No.6」シリーズ(講談社)、『ガールズ・ストーリー』(PHP研究所)、『木練柿』(光文社)他著作多数。


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