大森望氏推薦「クレーム対応の達人が“赦し”ビジネスで驚異的な才能を発揮する展開など、企業コメディとしてはじゅうぶん魅力的」。
副業推進で注目されるレッツ株式会社の社長が、移動中のヘリコプターの機内で殺害された。
同乗した副社長、専務、常務の三人は社長の指示でアイマスクとヘッドホンを装着し大音量で音楽を聴いていたという。
物的証拠も自供もないため、警察は三人を釈放せざるをえない。三人は、会社に戻っても沈黙を続ける。
そこで、副業推進部長の若槻早苗が頼ったのは、お客様相談室の西園寺係長だ。
彼は類いまれな共感力を活かし、「赦しのサクラメント」なる“懺悔ビジネス”を立ち上げ、二足の草鞋を履き業績を上げているからだ。
【近刊】
第19回『このミス』大賞・隠し玉の第4弾『こちら副業推進部、事件です』(阿部考二著)が6月4日(金)発売! 帯には三屋裕子さんと大森望さんから推薦コメントを賜りました! ワンマン社長が不可解な状況下で殺されてしまうという会社の危機に、副業推進部長の若槻早苗が立ち向かいます。 pic.twitter.com/Jw1vIg4dy8— 宝島社『このミステリーがすごい!』編集部 (@konomys_jp) May 24, 2021
紆余曲折の末、三人は懺悔をすることになるが、西園寺は守秘義務を盾に何も語らない。
果たして犯人は?
そして物語はどんでん返しの結末を迎えることとなる。
「おそらく著者は副業推進に相当な思い入れをお持ちで、これまで考えてきた大企業における副業施策で導入してみたいものをたくさん盛り込んだものと思われる。しかしこれはミステリー小説なので、副業と同じくらいに事件を大きくストーリーに絡ませており、副業と事件の繰り返しと重なりが複雑に描かれている。それなりに社会人経験と組織人経験のある方には細かい描写までなかなか読み応えのある、そして普段とはちょっと違ったミステリーを読みたい方におススメの一冊でした。面白かったです!」
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