「薩長史観」VS「津田史学」
歴史における定説の数々を塗り替えた津田左右吉が論理と実証に基づいて、長年にわたり信じられてきた薩長史観をくつがえし幕末維新の真の姿を明らかにする。
時代と格闘した著者畢生の先駆的論稿6篇を所収。
「明治維新とは一口にいうと、薩長の輩が仕掛けた巧妙な罠に征夷大将軍がかかってしまったということである……」(本文より)
津田左右吉の『明治維新の研究』読んで認識した事、薩長不逞の輩が起こしたクーデターが偶然にも成功し、新しい明治になった。彼らの政治は嘘と欺瞞と欲望の塊だけかと思ったら、偶然とは思うが、徳川幕府では決して為し得ない封建制度の崩壊と言う偉業を達成した事です。そして近代が始まりました。
— 青木正雄 (@ouendan10) November 30, 2021
- はじめに「明治維新史の取り扱いについて」
- 第一章「明治の新政府における旧幕臣の去就」
- 第二章「幕末における政府とそれに対する反動勢力」
- 第三章「維新前後における道徳生活の問題」
- 第四章「トクガワ将軍の『大政奉還』」
- 第五章「維新政府の宣伝政策」
- 第六章「明治憲法の成立まで」
- おわりに「サイゴウ・タカモリ」
津田左右吉著『明治維新の研究』毎日ワンズ(1400円)大変勉強になりました。
①明治新政府における旧幕臣の去就
②幕末における政府と反動勢力
③維新政府の宣伝政策
④王政復古の意味
⑤皇室と国民との関係
⑥明治憲法の成立
⑦明治憲法は欽定憲法
⑧西郷は明治の元勲?単なる小人・権謀策士家?— 青木正雄 (@ouendan10) December 2, 2021
「津田氏自らライフワークと仰言るだけあって、本書は雨後の筍のごとく巷に続出した薩長史観批判本とは一線を画す(慶喜や幕臣にも結構手厳しい)、読者をして深く熱中せしむる正に「津田左右吉畢生の論稿」(新聞広告)である。この本に出合えて津田氏のスタンスがよく理解できた。刊行に感謝したい。」
「明治維新とは一口にいうと薩長の輩が仕掛けた陰険なる罠に征夷大将軍が嵌ってしまったということである、、、なるほど!」
「著者は幕府寄りの立場ですね。やや難解なところもありますがよく整理されています。反薩長派にとっては溜飲が下がる思いになるでしょうが山口出身としては何とも…」
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