いのっちの手紙 斎藤環(著)、坂口恭平(著) 中央公論新社 (2021/11/9) 1,540円

雑誌『婦人公論』での対談がきっかけとなり始まった、双極性障害の当事者である坂口恭平さんと、精神科医の斎藤環さんのスリリングな往復書簡。

「いのちの電話」ならぬ「いのっちの電話」と称して自らの携帯電話番号を公開し、10年間で2万人の「死にたい」と思う人々の電話を受け続けてきた坂口さんに、治療とケアのプロフェッショナルである斎藤さんが聞く。

《苦しんでいる人が〈治る〉技術を教えてください――》

人が人を助けるとは、どういうことなのか。

12通の、いのちをめぐる対話の記録。

《本文より》
●斎藤環→坂口恭平様
私からみると恭平さんの今の境地は、「つくる」過程がもたらしたものではないか、という気がします。
●坂口恭平→斎藤環様
僕にとって、創造するという行為は、至上の愛よりも強い喜びです。その道を進んできて、自分なりに生きていく、ということがどういうことか、完全に覚悟ができたんだと思います。ここまで長い道のりでしたが、だからこそ、躁鬱病も治癒したのだと思ってます。そして、このように生きる道を見つけることは誰にでもできることだし、むしろ、誰もが、試さなくてはならない試練だと思ってます。だから僕はいのっちの電話で、そのことを伝えます。


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