陸軍中野学校の光と影 スティーブン・C・マルカード (著), 秋塲涼太 (翻訳) 芙蓉書房出版 (2022/8/4) 2,970円

帝国陸軍の情報機関、特務機関「陸軍中野学校」の誕生から戦後における“戦い”までをまとめた書The Shadow Warriors of Nakano: A History of The Imperial Japanese Army’s Elite Intelligence Schoolの日本語訳版

1938年~1945年までの7年間、秘密戦の研究開発、整備、運用を行っていた陸軍中野学校の巧みなプロパガンダや「謀略工作」の実像を客観的、総合的な視点で描くとともに、OBたちの戦後の動静にも注目。とくに「最後の中野学校戦士」末次一郎氏の活躍を詳細に描いている。

戦時中の日本のインテリジェンス史を日米双方の視点から再検証

世界各地に散っていった中野出身者の工作行動とはどんなものだったのか

高度で洗練された情報機関を擁しながら、それを生かせなかったのはなぜか

中野学校の遺産(レガシー)とは何か

「陸軍中野学校の創設とその後の要員達の活動を、戦時、平時という国際情勢の文脈の中で描いた私の試みは、インテリジェンスを単なる異常、冒険、悪などとして描いた他の書籍を読んだ日本人読者にとっても興味深いものとなるだろう」(「日本語版刊行にあたって」より)

「中野学校出身者の功績に光を灯してくれた原著を言葉の定義にこだわりをもって翻訳された本書。政治と軍事の不確実性、公開情報の重要性、過去現在未来の我が国を取り巻く情勢を考えるお供にどうぞ」


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