無理ゲー社会 橘玲(著) 小学館 (2021/7/29)

人生の攻略難易度はここまで上がった。

〈きらびやかな世界のなかで、「社会的・経済的に成功し、評判と性愛を獲得する」という困難なゲーム(無理ゲー)をたった一人で攻略しなければならない。
これが「自分らしく生きる」リベラルな社会のルールだ〉(本書より)

才能ある者にとってはユートピア、それ以外にとってはディストピア。

誰もが「知能と努力」によって成功できるメリトクラシー社会では、知能格差が経済格差に直結する。

遺伝ガチャで人生は決まるのか?

絶望の先になにがあるのか?

はたして「自由で公正なユートピア」は実現可能なのか──。

13万部を超えるベストセラー『上級国民/下級国民』で現代社会のリアルな分断を描いた著者が、知能格差のタブーに踏み込み、リベラルな社会の「残酷な構造」を解き明かす衝撃作。

「タイトルの「無理ゲー」は「攻略が無理なほど難しいゲーム」の略語であり、本書では「格差社会の底辺にいる人達がどう足掻いても復帰できない現状」を意味する。
「世界がリベラル化するほど格差は拡大していく」という残酷な事実を、著者は論理的かつ実証的な筆致で容赦なく暴きだしていく。深く考えもせずにリベラル化をアホ面して喜んでいた(私のような)読者にとっては、耳の痛い話が多すぎて耳がもげそうになるだろう。」

「現代、浸透して無意識に信仰されているリベラルの可視化、脱魔術化、脱構築をしていて構造的に多数の生きづらい弱者にとっては弊害であることを理論的に示していて警鐘を鳴らしている。現在の最新の入手出来る書籍を中心として編集、構成、料理しているので最新の知見を新書でアップデートできるのは有難いです。成功者にとって当たり前の現代の環境や自己啓発は無批判に賛美されがちで多数の者が目指すものですが、疑問視しているあたりが弱者志向である意味、希望を感じます。時代が進むごとに現実を帯びてきている問題なので真剣に考えなければならない良書です。」

「現代社会の諸問題について議論している。
「良かれと思ってリベラルな社会を目指すほど、世界は残酷になり、多くの人にとって生きづらさが増していく」というパラドックスが起きる理由やその背景が、よく理解できた。」


(↑クリックするとAmazonのサイトへジャンプします)

 

おすすめの記事