自分の頭で考える日本の論点 出口治明 (著) 幻冬舎 (2020/11/26)

玉石混淆の情報があふれ、専門家の間でも意見が分かれる問題ばかりの現代社会。

これらを自分で判断し、悔いのない選択ができるようになるには、どうしたらいいのか。

ベンチャー企業の創業者であり大学学長、そして無類の読書家である著者が、

私たちが直面する重要な22の論点を解説しながら、

自分はどう判断するかの思考プロセスを開陳。

先の見えない時代を生きるのに役立つ知識が身につき、本物の思考力も鍛えられる、一石二鳥の書。

議論百出の22論点。あなたはどう考えますか。
◇日本の新型コロナウイルス対応は適切だったか
◇新型コロナ禍でグローバリズムは衰退するのか
◇日本人は働き方を変えるべきか
◇気候危機(地球温暖化)は本当に進んでいるのか
◇憲法9条は改正すべきか
◇安楽死を認めるべきか
◇日本社会のLGBTQへの対応は十分か
◇ネット言論は規制すべきか
◇少子化は問題か
◇日本は移民・難民をもっと受けれるべきか
◇日本はこのままアメリカの「核の傘」の下にいていいのか
◇人間の仕事はAIに奪われるのか
◇生活保護とベーシックインカム、貧困対策はどちらがいいのか
◇がんは早期発見・治療すべきか、放置がいいのか
◇経済成長は必要なのか
◇自由貿易はよくないのか
◇投資はしたほうがいいか、貯蓄でいいか
◇日本の大学教育は世界で通用しないのか
◇公的年金保険は破綻するのか
◇財政赤字は解消すべきか
◇民主主義は優れた制度か
◇海外留学はしたほうがいいのか

付録・自分の頭で考えるための10のヒント

「コロナ、気候変動など旬な話題から、憲法、政治、経済、社会(LGBT、働き方)まで、幅広い22の論点について、『基礎知識』として背景を簡潔に整理した上で、著者の考えを述べた本。自分のポジションとその根拠は明確、かといって全く押し付けがましくなく、忌憚ない議論を心底奨励している姿勢に好感が持てました。出口氏の本は初読ですが、文章から誠実な人柄が滲み出ています。
巷にはエッジの効いた極論を振りかざす『売らんかな本』が溢れていますが、出口氏の主張は至極真っ当。かつ思考にしなやかさを感じます。ご自身を『常識懐疑論者かつ保守主義者』と評していますが、まさにその通り。
何より本書全体を通して、『人間はあまり賢くはないが、それでも理性的な思考があれば、今よりも良い世の中を創ることができる、打てる手はある』という楽観的・ポジティブな信念が貫かれています。
暗いニュースばかりの昨今、ぜひTVを消して本書を読んでみて下さい。元気出ますよ。」

「今までにない、珍しい本。著者は、今の日本や世界が直面している問題の中から、人々の間で意見や受け止め方が分かれている22の論点を選び出し、それぞれの問題の背景や、どのような意見があるかなどを説明した上で、著者自身がどう考えるのかを解説してる。取り上げた論点は、「日本の新型コロナウイルス対応は適切だったか」、「地球温暖化は本当に進んでいるのか」、「憲法9条は改正すべきか」、「日本は移民や難民をもっと受け入れるべきか」、「経済成長は必要か」、「日本の大学教育は世界で通用しないのか」などなど。

すべての論点において、著者の考え方が必ずしも正しい訳ではない。むしろ著者は読者に自分自身ならどう考えるのかを問いかけている。社会人とくに若い人たちに、ぜひ読んでいただきたい。」

「筆者の出口治明さんの持論は物事を考えるときにはタテ・ヨコ・算数(時間軸・世界のつながり・エビデンス)で考えるということが大切との事です。そのため本書では各論点について”基礎知識”としてそれらを示し、”自分の頭で考える”編で持論を展開しています。
筆者は人間の脳はそれほど進化していなので現在残っているものの多くを受け入れ、多くの人が不都合と思うことを少しづつ変えれば良しとしています。保守的でもあり極端な悲観論には汲みしない(歴史的に悲観論は全敗している)のが一般人的です。例えばAIにより人間の仕事がなくなる、公的年金保険は破綻するなどです。
ただし日本の今の財政規律は緩すぎて将来世代に一千兆円以上の借金を背負わせているのは問題としています。社会保障費、国債償還など支出の多くの部分が削れない以上消費税増税が必要となるのは明白のようです。」


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