それは夕食なのでは。
ヤバい仕事の後は腹が減る。
でも、食べたい時間に食べられない!
食欲のリズムとあわない、コントロール不能な現実世界。
ヤクザから洗車を依頼された車のトランク付近に血痕を見つけてしまったガソリンスタンドの女性アルバイト(「グリーン・ゾーン」)
小麦アレルギー持ちの殺し屋(「内なる殺人者」)
国家権力を敵に回した写真週刊誌の女性編集者(「誰が為の昼食」)
食べるための仕事に従事することで、食べる暇もなくなっている男女を描く、3つの物語。
羽田圭介さん「5時過ぎランチ」(実業之日本社)デザインさせていただきました!カバーはちょっと危ない、奇妙なデザインに決定。帯ネームがピリッと効いている仕上がりになりました!
私もたまに仕事に集中しすぎて、リアル5時過ぎランチしてしまいます…(上) pic.twitter.com/WO2RM3LLWn— bookwall (@bookwall) October 6, 2021(著) (著)
「定時にランチにありつけない仕事を描いた短編三本。先の展開が気になり一気に読めた。殺し屋はともかくガソリンスタンドや出版社のディープな世界は興味深い。エンタメ作品として楽しめたし,女性二人の主人公の徹底したプロ意識が滑稽でもあるのにいっそ清々しい。」
「細かいディテール描写は、「あるある」話として好きかもしれない。知らない分野、例えば小麦アレルギーでは「なるほど」話として楽しめた。」
「この本は、すでに雑誌に発表されていた 3 つの短編を一部書き直して単行本にまとめたものだ。3 話とも面白く読める。羽田さん独特の情景、空気感が浮かんでくる。ディティールが細かくてよく調べてあるなと思った。茨城の話しが多いけど、茨城に住んでいたのか?でも、これは純文学系の深みはなくて大衆小説的かな。それはそれでまた読んでみたいとは思う。」
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