盆に隠れ鬼をしてはいけない――。
それが山深い寒村に佇む旧家・蒼具家の掟。
広告代理店勤務の高沢春菜は移築工事の下見ため訪れた屋敷の蔵で、人間の血液で「鬼」という文字が大書された土戸を発見する。
調査の過程で明らかになるのは、一族で頻発する不審死。
春菜を襲いはじめた災厄を祓うため、春奈は「因縁切り」を専門とする曳き家・仙龍に「鬼の蔵」の調査を依頼する。
『ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』の著者が描く、哀しい怪異譚――。
山深い寒村の旧家・蒼具家では、「盆に隠れ鬼をしてはいけない」と言い伝えられている。
広告代理店勤務の高沢春菜は、移築工事の下見に訪れた蒼具家の蔵で、人間の血液で「鬼」と大書された土戸を見つける。
調査の過程で明らかになる、一族に頻発する不審死。
春菜にも災厄が迫る中、因縁物件専門の曳き家を生業とする仙龍が、「鬼の蔵」の哀しい祟り神の正体をあきらかにする。
鬼の蔵/内藤了
よろず建物因縁帳シリーズ第1弾。お盆に隠れ鬼をしたら死ぬ。旧家の蔵に纏わる祟り神の正体とは?
お盆直前のタイムリーな時期に読んでしまった?? 恐怖よりも、やりきれない悲しさとほんのりとした優しさを感じさせる一冊。この先、どんな因縁に出会うのか楽しみ。#読了 pic.twitter.com/VizZjbshtV
— じゅん@読書垢 (@basashi_90) August 11, 2021
「久しぶりのヒットです。他のレビューにヒロインの性格に難あり、とありましたが、私的には好感の持てるキャラだったと思います。気の強い、勢いのある春菜に最後までぐいぐい引っ張って行かれた感じですね」
「角川ホラー文庫のONシリーズから内藤了の本を読み始めました。
私は、こちらのシリーズも、文章が好みで読みやすく、キャラクターの描写も想像しやすくて好きです。
しつこすぎない描写は漫画を読んでいるようにスルスル読めました。
怪異の説明や因縁の物語も、あっさりしてて表面的ですが、話がどんどん進むので退屈しませんでした。
ホラー小説なだけあり、怪異が出現しているシーンはかなり怖いです。
しかしながら、文章やキャラクターの会話文など読みやすいと感じるかどうかは人それぞれかと思います。私は好きです。」「この作家さん、話の内容は悪霊とか猟奇殺人とかが多いけど、文調が明るく、陰鬱な気持ちにならないので好きです。この作品は、建物や池に住み着く(?)悪霊をお祓いするシリーズの第一作で、題名や表紙絵のおどろおどろしさに比して、明るく読み進められます。」
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