旅行ライターになろう! 野添ちかこ (著) 青弓社 (2022/4/14) 1,760円

出版業界と旅行業界を股にかけて仕事をする旅行ライター。

旅行雑誌やウェブメディアの依頼を受けたら観光地を実際に訪ね、その地の名物や見どころを体験し、現地の人の話を聞いて集めた情報を原稿に起こす。

実際に自分で旅を体験することで、旅することが人にもたらす発見や喜びをすくいあげ、言葉で伝える仕事の醍醐味とは何か。

取材で全国各地を飛び回っては原稿を書く日々を送るエキサイティングな仕事の実際を、フリー歴16年の現役旅行ライターが解説する。

「仕事でも旅行するのは楽しい?」「旅行ライター一本で食べていける?」といった基本的なことから、「出版社に所属するかフリーか?」「個人事業主か法人化か?」などの駆け出しライターが知りたい部分の実際を自身の経験から語り、「雑誌記事とウェブ記事での書き分け方」「文字単価X円の格安ウェブライターから脱するには」「インターネットでは探せない価値ある記事を書くためには」といった実務で役立つ知識までをカバーする。

旅行ライターから始まって、観光・温泉の専門家としての講演やメディア出演、旅行プランの企画・販売など、柔軟に仕事の幅を広げていった著者の経験も紹介する。

さまざまな出自から旅行ライターとして仕事を始めた3人の女性――旅行ウェブメディア「旅恋」の立ち上げ人・関屋淳子さん、「Twitter」での発信がきっかけでライターデビューした永井千晴さん、ウェブサイト制作者をしながら旅行ライターとしても活躍する和田亜希子さんのインタビューも所収。

「旅」と「書くこと」を一生の仕事にしたい志望者の最初の一歩に最適な一冊。

目次
はじめに

第1章 旅行ライターへの道
1 一億総旅行ライターの時代がやってきた
2 職業としての旅行ライターとは
3 旅行ライターになる方法
4 旅行ライターの位置付け
5 フリーランスになるか、会社所属か
6 旅行ライターとして活躍する人たち
7 旅の原点は「聖地巡礼」と「湯治」

第2章 私はこうして旅行ライターになった
1 銀行員から業界紙記者へ
2 旅行作家の会との関わり
3 転職から独立へ
4 独立するときにやったこと
5 法人化の心構え
6 セルフブランディングの重要性
7 ライターと編集者の違い
8 毎年変わる仕事の中身

第3章 旅行ライターの仕事のリアル
1 旅行ライターは旅に出るのが仕事?
2 旅行ライターのある一週間
3 旅行ライターの仕事術
4 旅行ライターの仕事道具
5 タダで旅ができるのが旅行ライターなのか?

第4章 旅行ライターの活躍の場
1 どんな媒体があるのか
2 旅行記事の種類
3 昨今の旅行ライター事情
4 経験し、自分の強みを生かす

第5章 旅行ライターはここがおもしろい
1 人に喜んでもらってなんぼの商売
2 観光業の裾野の広さ
3 知らなかった日本を知る
4 独自の切り口で原稿を書くには
5 写真の醍醐味
6 一期一会の出会いこそが宝物

第6章 文章力と運を味方につける
1 文章力をつける
2 ガイドブックや旅行誌に求められるもの
3 ウェブ記事に求められるもの
4 新聞記事に求められるもの
5 営業活動は有効か
6 タイミングよく自分に合う仕事がやってくる

第7章 時代の変化にどう対応するか
1 雑誌が売れない時代
2 ガイドブックや旅行誌はなくなるのか
3 「行かずに書く」問題
4 「著作権」「二次使用料」は死語になったのか?
5 出版をめぐるトラブル
6 旅行ライターの懐事情
7 共感とあこがれ――旅行系インフルエンサーの躍進
8 いまの時代の旅行ライターに必要なもの
9 副業から複業の時代へ

第8章 ウィズコロナの時代の旅の仕事
1 コロナは旅にどのような影響を及ぼしたか
2 草津温泉の湯畑から観光客が消えた日
3 もとに戻ることはないことを認識する
4 青い鳥に気づいた「生活観光」「暮らし観光」
5 ウィズコロナの時代の旅のトレンド
6 インバウンド客はいつ戻ってくるのか

第9章 「旅」を通じて社会ともっとつながる
1 地域磨き、宿磨きの応援団
2 ライターの仕事を横展開する
3 目指すは言霊使い
4 できることを増やす

著者について
神奈川県生まれ。短期大学卒業後、東京銀行(現・三菱UFJ銀行)入行。23歳のときに観光の業界新聞記者になり、テレビ局、ウェブ制作会社などを経て2006年に独立。温泉・宿、旅の情報を発信。3ツ星温泉ソムリエ、温泉入浴指導員・温泉利用指導者、温泉指南役、健康と温泉フォーラム研究員、宿のミカタプロジェクトチーフアドバイザー、熊野古道女子部副部長。著書に『千葉の湯めぐり――温泉ソムリエが選んだ58湯』(幹書房)、共著に『カラダの中からキレイになる宿』(JTBパブリッシング)など。


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