錆びた拳に花束を 田中泰樹 (著) 風詠社 (2022/6/6) 2,200円

1950年代から60年代、キング牧師が公民権運動を指導していた頃のアメリカ。

この時代のボクシングは両者が足を止めて殴り合い、屈強さを競う競技だった。

かってボクサーとして、ライトニングの異名を取り、チャンピオンにも輝いたクリスは引退後、小さなジムでトレーナーとして後進の育成にあたっていた。

そして、ジェームス・コーベットとの出会いから再び運命の歯車が回り始める。

天性のセンスを感じ取り、彼とともに新たなボクシングスタイルを模索していく中、完成したのが高度なディフェンスの技術とフットワークで相手の攻撃を封じ、隙をついて的確にパンチを当てていく、アウトボクシングだった。

そして、当時、最強と言われたヘビー級王者ジョン・サリバンに挑むのだが……。

ボクシングに魅せられた人々の想いと、絶望からの再生を虚実を巧みに織り交ぜて描いた〝アウトボクシング誕生〟の物語であり、二組の父と息子の物語でもある。


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