SF脳とリアル脳 どこまで可能か、なぜ不可能なのか 櫻井武 (著) 講談社 (2024/12/26) 1,100円

◆宇宙空間に一人取り残されてしまったジェイムスン教授は、近くの惑星に文明が発生するのを待った。(『二重太陽系死の呼び声』)

◆さて、どこへ行こうかしらね。ネットは広大だわ。(『攻殻機動隊』)

◆この頭の中には、二通りの記憶が刻みつけられてるんだ。いっぽうは現実、いっぽうは非現実。だがおれには、どっちがどっちだかわからん。(『追憶売ります』)

◆怖いよ、デイブ。怖いよ、デイブ。理性を失いつつある。わかるんだ……。(『2001年宇宙の旅』)

SF作品において「脳」は定番のテーマであり、作家たちはもてる想像力を駆使して、科学技術が進んだ未来の「脳」の姿を描いてきた。

電子化して不老不死となった脳、意識をデータ化して取り出せる脳、記憶が書き換えられる脳、眠らなくてもよい脳、「心」をもった人工知能――

はたしてそれらの「脳」は、本当に実現する可能性があるのか?

神経科学者として、脳の覚醒にかかわるオレキシンや、「人工冬眠」を引き起こすニューロンを発見する一方で、大のSFファンでもある著者が、古今の名作に描かれた「SF脳」の実現性を大真面目に検証!

そこから、私たちの「リアル脳」の限界と、思いもよらなかった可能性が見えてくる!

・サイボーグが「超人」にはなりえない理由 ・「電脳化」にはこれだけの困難がつきまとう
・記憶を書き換えるための意外な障壁 ・「時間」は脳がつくりだしているのかもしれない
・「脳は10%しか使われていない」はなぜ間違いといえるか ・脳は全身を犠牲にしてでも眠ろうとする
・AIが「こころ」をもつために必要な、意外なものとは?

想像していたほどは「できない」が、想像もしなかったことが「できる」脳の本質が、奇想天外なSFの世界を楽しみながらわかる一冊!

(おもな内容と、登場するSF作品)
第1章 サイボーグは「超人」になれるのか(『二重太陽系死の呼び声』ニール・R・ジョーンズ)
第2章 脳は電子デバイスと融合できるか(『攻殻機動隊』士郎正宗)
第3章 意識はデータ化できるか(『順列都市』グレッグ・イーガン)
第4章 脳は人工冬眠を起こせるか(『夏への扉』ロバート・A・ハインライン)
第5章 記憶は書き換えられるか(『追憶売ります』フィリップ・K・ディック)
第6章 脳にとって時間とはなにか(『TENET/テネット』クリストファー・ノーラン監督)
第7章 脳に未知の潜在能力はあるのか(『LUCY/ルーシー』リュック・ベッソン監督)
第8章 眠らない脳はつくれるか(『ベガーズ・イン・スペイン』ナンシー・クレス)
第9章 AIは「こころ」をもつのか(『2001年宇宙の旅』スタンリー・キューブリック監督)

SFリアル』、これはおもしろかった。人工冬眠やサイボーグ、意識のデータ化などについて現在の科学でどこまで可能なのかを追っていく。必然的にSFへの言及も多く、意識のデータ化ではイーガン、人工冬眠では『三体』などにも言及あって良い。


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