帝国の弔砲 佐々木譲 (著) 文藝春秋 (2021/2/25)

なぜ彼は、工作員として日本に潜伏したのか――。

ミステリの名手による新たな挑戦。圧巻のスケールの〈改変歴史冒険小説〉。

ロシア沿海州に開拓農民として入植した小條夫妻の次男・登志矢は、鉄道工科学校で学び、念願の鉄道技能士となった。

だが世界大戦のさなか帝国軍に徴兵されて前線へ送られ、激戦を生き延びる。

そして復員すると、帝国には革命の嵐が吹き荒れ、やがて登志矢もいやおうなしに飲み込まれていく……。

日本人の両親のもとロシアで生まれ育った男がたどる数奇な運命。

悲嘆、憤怒、そして憎悪が、運命に翻弄された男を突き動かす。


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