元脳外科医で、最高学府の教授でもあった夫・若井晋。
その彼が若年性認知症になるとき、本人は、そして家族は、どうしたのか。
長い苦悩をへて病を受け入れ、新たな道へと踏み出した夫婦の軌跡を、妻・若井克子が克明に描き出す。
当事者・若井晋が語る「認知症の人から見た世界」とは?
「最初は『何でだ』と思っていました」
「けれども私は私であることがやっとわかった」
「私が見ている感じと、みなさんが見ている感じが違うんです」
「僕の住んでいる世界は、たいへんなんだよ」
「『大変だったなあ』と一言、言ってくれればよかった」
若井克子『東大教授、若年性アルツハイマーになる』(講談社)入荷しました。
★東大教授であり脳外科医でもあった若井晋は,50代で若年性アルツハイマーと診断された。地位を,知識を,そして言葉を失ったとき,彼は,そして家族はどうなったのか。最期まで歩みを共にした妻が,ありのままを綴る。 pic.twitter.com/D2IyJb3bkY— 精文館書店 本店3F (@seibunkan_3F) January 13, 2022
【著者・若井克子の言葉・・・本文より】
晋は若年性アルツハイマー病になって、知識を、地位を、職を失った。
それは、世間からは「地獄」に見えるのかもしれない。
だが私には、むしろ、すべて失ったことで「あるがまま」を得て、信仰の、人生の本質に触れたように感じられるのだ。
病は人生の一過程に過ぎない。認知症になっても、私は私であることに変わりはない――。
認知症患者800万人時代を生きるための必読書がここに!
著者について
若井 克子
香川県生まれ。日本女子大学在学中にキリスト教に入信。卒業後は徳島県の県立高校などで教諭として勤務し、1974年、当時は勤務医だった若井晋と結婚する。二度の海外生活などを経て、1999年、夫が東京大学の教授に着任するが、若年性アルツハイマー病とそれにともなう体調不良により退官。以後、認知症の当事者とその家族として各地で講演活動を行いながら、2021年に夫が最期を迎えるまでサポートを続けた。
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