歴史のよもやま話から悪ガキ時代を描く自伝的エッセイまで。
昭和史最良の語り部
半藤さんの遺した「人生の愉しみ方」
- 第一章 昭和史おぼえ書き
- 第二章 悠々閑々たる文豪たち
- 第三章 うるわしの春夏秋冬
- 第四章 愛すべき小動物諸君
- 第五章 下町の悪ガキの船出
- 第六章 わが銀座おぼろげ史
【3階新書】文春新書「歴史探偵忘れ残りの記」半藤一利著
歴史に遊び、悠々と時代を歩んだ半藤さんが遺したエッセイ集。絶筆となった「あとがき」も収録されています。 pic.twitter.com/Hp1k0ZMA85
— 丸善丸の内本店 (@maruzen_maruhon) February 17, 2021
「今年の1月に亡くなった半藤一利氏の遺著『歴史探偵 忘れ残りの記』 (文春新書)を読んだ。
『忘れ残りの記』ってどこかで聞いた書名だなと思って手にすると、半藤氏が昔、吉川英治氏の担当をしていて、彼が書いた自伝的作品の『忘れ残りの記』 (講談社)を思い出してつけたというエピソードが「編集部付記」に出ていた。
吉川氏のその作品は昔昔読んだ記憶がある(が、忘失)。厳父の家業失敗により、著者は11歳で実社会に抛り出された。以来、印章店の小僧をはじめとし、印刷工、給仕、小間物の行商、港の船具工など、幾多の職業を経験し、浮世の辛酸をなめ尽す。幼いながら一家の大黒柱としての自覚、また逆境に芽生える思慕の情、隆盛期の横浜が少年の著者に投げかけた強い色彩―その波瀾に富んだ少年期を回想した半自伝であり、吉川文学の原点でもある---といった内容。」
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