死ぬ前って、もっとワガママできると思ってた。
二十歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にかかり、余命が10年であることを知る。
笑顔でいなければ周りが追いつめられる。
何かをはじめても志半ばで諦めなくてはならない。
未来に対する諦めから死への恐怖は薄れ、淡々とした日々を過ごしていく。
そして、何となくはじめた趣味に情熱を注ぎ、恋はしないと心に決める茉莉だったが……。
衝撃の結末、涙よりせつないラブストーリー。
【余命10年】
三島市出身、小坂流加さんの遺作。2017年静岡書店大賞「映像化したい文庫部門」受賞。映像化が待ち望まれていた作品が、2022年春、映画公開予定です。 pic.twitter.com/nIi692wemL— 吉見書店 長田店 (@yoshimi_osada) September 29, 2021
出版社からのコメント
映画化決定。
刊行より4年、遂に50万部突破。
★第6回静岡書店大賞 映像化したい文庫部門 大賞受賞!!(実行委主催 静岡新聞社/共催 静岡放送)
★SNSでも大反響の、いまいちばん泣ける恋愛小説。
★『余命10年』 のプロモーション映像ができました!
「若くして余命10年を宣告されてしまった女性の物語です。とても悲しくて辛い。ひたすらにリアルな心の苦しみの中で、主人公はどう生きて、どう全うするのか。人よりも無感動な自分で、結局読み終えても泣いたりはしないだろうなと考えていたのですが、最後で泣いてしまいました。素晴らしい物語をありがとうございます、と天国にいる作者様に伝えたいです。」
「タイトルから、主人公が亡くなることは予想されたものの、死に至るまでの主人公の心情があまりに切なく、主人公の心の葛藤が何度も胸に突き刺さってきました。特に、(少しネタバレになるかもしれませんが)和人と別れてからの一歩一歩死へ向かっていくときの主人公の気持ちの変化の描写には、鬼気迫るものがありました。これは単に著者が主人公と同様の(同様の、というのは私の思い込みかもしれませんが)病気に苦しんでいるから、というだけでなく、著者の巧さに尽きるのだと思います。ラストの一節は物語の構成としても秀逸です。感動した、などという言葉では言い表せないほど、素晴らしい作品です。★10個でも足らないと思います。」
「タイトル通り死が訪れる事は確定しているので、あとはどんな死に様を遂げるのか。そこがこの作品の一番のポイントになるのかなと思いました。主人公の強さや、節目にある作家の気持ちか主人公の気持ちか、どちらとも取れる本音が心に響きました。」
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