絶声 下村敦史(著) 集英社 (2021/10/20) 748円

親父が死んでくれるまであと一時間半――。

もう少しで巨額の遺産が手に入る。大崎正好はその瞬間を待ち望んでいた。

突如、本人名義のブログが更新されるまでは……。

『私はまだ生きている』

父しか知り得ない事実、悔恨、罪などが次々と明かされていく。

その声が導くのは、真実か、破滅か。

驚愕のラスト&圧倒的リーダビリティの極上ミステリー!

「予想外のトリックで面白かった。読了後、ある箇所を読み返すのは必至!人は亡くなる時、如何なる物質の何もかも持っていけないから、如何に生きたかという精神論的な自己満足が大事になるのかなと、思った。父親のブログでの悔恨は心の叫びだが、時すでに遅し。辛い。」

「若い頃にはこの話に共感出来なかったかも。死の間際になって気づく、自分の悪行とひりつくような孤独。でもこのおじさんはこんな風に死んでいい人じゃないとは思うけど。遺産を取り合うハイエナ、とか言ってるけど、困窮している事は知っているのだし、生前贈与してやれよ。ブログのことといい、性格が悪すぎ。だから孤独なんだよ。」

「好きな作家なのだけど、今回はいつものリアリティに沿った面白さが感じられず。
トリックから始まった展開なのはわかるけど、肝心の遺産相続の展開や、突然現れる第三者はストーリー的には台無し。
いつもの読み応えある丁寧な展開ではなくて、トリックのみに頼った結果平凡な作品になってしまった。」


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