ドライブ中カーオーディオがうるさく感じる…そんなドライバーが増えているらしい

車内を“うるさい”と感じるドライバーが増えている

走行中にドライバーと同乗者を悩ます“騒音”がテーマです。

“うるさい”と感じるようになったのは、「エンジン音が静かになったから」!?

ここ数年、「車内を静かにしたい」というニーズが高まっています。

ここではその理由を明らかにしていきます。

理由は主には2つ。

1つ目の理由は「エンジンが静かになったから」。

かつてのクルマと比べると、昨今のクルマはエンジン音やマフラー音がかなり小さくなっています。

そのことは、街中を歩いていても実感する人も多いでしょう。

幹線道路沿いでは10年、20年前のような騒音を感じません。

住宅街では、後方から迫り来る車両に気づきにくくもなっているくらい。

それほど今のクルマは静かなのです。

特に近年、その傾向が加速しています。

電気自動車やハイブリッド車の比率が高まっているからです。

電気自動車では当然ながらエンジン音が一切しません。

そしてハイブリッド車でもエンジン音がしない時間帯が結構あり、エンジンで走る際にもそのエンジン音もマフラー音もかなり静粛なのです。

結果、その他の音が耳につくようになってきました。

ひと昔前ならエンジン音にかき消されていた他のノイズが目立つようになったのです。

ちなみに、その最たるものは「ロードノイズ」。

「ロードノイズ」は主に低音。ゆえに不快度も高い!?

「ロードノイズ」とは、タイヤパターンが路面に当たることで発生する騒音です。

なお「ロードノイズ」は主には低音で構成されていて、そのような騒音は圧迫感や不快感をより多く与えるとも言われています。

つまり、騒音の中でも特にやっかいな存在になりがちです。

ところでエンジン音は、これを心地良いと感じるドライバーも少なからずいるのです。

クルマ好きにとってはエンジン音やマフラー音はドライビングプレジャーを感じさせてくれる要素の1つともなり得ています。

しかし、「ロードノイズ」を心地良いサウンドだと思うドライバーはまずいません。

そして、車内を「うるさい」と感じるドライバーが増えているもう1つの理由は、「ボディの鉄板が薄くなりつつあるから」です。

クルマに対して高い燃費性能が求められるようになって久しいですが、燃費を稼ぐためには「軽量化」が必須です。

ですので、車内のいろいろな部分で「軽量化」が進行しているのです。

もちろん、走行性能や安全性能が優先されるのでボディ剛性や衝突安全性は下げられてはいないのですが、使用されている鉄板は強度が保たれながらもより軽い素材へと進化しているのです。

鉄板が薄くなってきたことにより、雨音や風切り音が大きくなった!?

ゆえに、音が響きやすくなっています。

例えば、雨が降ってきたときにそのことを顕著に感じます。

以前と比べて、雨音が大きいと感じられることが多くなってきました。

もちろんこの件に関してもエンジン音が静かになったことも影響しているのですが、雨音に関しては鉄板の厚みが変わったことがより大きく作用しているのです。

また、鉄板が薄くなったことにより車外からのノイズが車内に侵入しやすくもなっています。

高速道路を走るときなどは特に風切り音も目立つようになっていて、「ロードノイズ」もタイヤハウスやフロアを介して車内に伝わりやすくなっています。

さらにいうと、吸音材等の使用率が減らされている傾向も指摘されています。

これも「軽量化」の一環という側面もあるのですが、これについてはむしろ「コストカット」の影響も大きいといっていいでしょう。

クルマは厳しい価格競争にさらされています。

ですので、走行性能や安全性能に直結しにくい部分については製造コストを削減する流れがあり、特に大衆車ではそれがより徹底されていて天井やドア内部に入れられていた吸音材や防音材の使用率が削減されているとも言われています。

かくして現代のクルマは進化しているがゆえに、「車内騒音」が問題視されることが多くなってきた、というわけです。



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