クルマのガソリンを満タンにするタイミングはいつがいいの?

「ガソリンはいつ入れるのが良い?」 半分派・満タン派で賛否!

タイミングよりも備えが大切

給油のベストなタイミングってある?

2021年に入ってからガソリンは右肩上がりで値上がりし、2021年10月には1リッターあたり160円を突破。

11月下旬には岸田首相が石油備蓄の放出を表明しましたが、12月22日発表時点では165.1円と、未だガソリン価格高騰解消の目処はたちません。

このため、給油に躊躇してしまうなどのユーザーの声も見られていますが、給油にベストなタイミングはあるのでしょうか。

過去2020年12月17日から21日までの5日間に、ツイッター上でアンケートを実施したデータがあります。

そのなかで、「あなたはクルマの燃料計(ガソリンメーター)がどれくらい減ったタイミングで給油しますか?」という質問について、

  • 「ほんのわずかでも減ったら」が1.4%
  • 「3/4程度まで減ったら」が2.7%
  • 「1/4程度まで減ったら」が49.3%
  • 「警告灯が点灯したら」が19.2%

という結果が出ています。

「1/4程度まで減ったら」が半数近くを占めており、およそ5人に1人は警告灯が点灯するまで給油しないということが分かりました。

現在2021年ではガソリン価格が毎週異なるため、SNSでは

「安いガソリンスタンドまで給油のタイミング待ってたらガソリン足りなくなりそうになった」

「給油ランプ光るまでガソリン入れないのクセになってる」

などの声も見られています。

このように、一定の割合で給油ランプが点灯してから給油しているユーザーがいるようですが、問題ないのでしょうか。

すぐに走れなくなるわけではないが…

都内にあるガソリンスタンドのスタッフは以下のように話します。

「給油ランプは、一定の少ない燃料になると点灯するようになっており、クルマによっても異なりますが、残りの大体10リッター分くらいの距離は走れるといわれているため、すぐに走れなくなるわけではありません」

給油ランプが点灯しても一定の距離は走れることが分かりました。

では、給油にベストなタイミングはあるのでしょうか。

これについて前出のスタッフは以下のように話します。

「ベストなタイミングは、その時々の状況によっても異なりますが、燃料タンクの容量の半分以下、もしくは1/3に給油するのが良く、仮に給油ランプが点灯してしまった場合にはすぐに給油しましょう。
最近は地震などが突然発生する場合もあるので、しっかりと満タンで給油するのが理想です」

昨今では、高速道路や一般道での大雪による立ち往生なども発生しており、自身が思わぬトラブルに巻き込まれる可能性も考えられます。

また地域によっては近くにガソリンスタンドがない場合もあります。

このため、燃料が1/3または半分になってからの給油を基準として、その時々に応じて自身の燃料をこまめに確認しながら「満タン」での給油をおこないましょう。

満タンの給油が燃費に影響?これってホント!?

一方で、満タンに給油することで燃費に影響があるという声が多数見られています。

SNSでは、「クルマは軽いほど燃費が良くなるので満タンにしない」「重量が軽くなるから燃費が良くなる」などの声も見られています。

では、ガソリンの入れる量によって燃費は異なるのでしょうか。

クルマは燃料タンクの容量が異なっており、トヨタ「プリウス」では容量は「43L(Eグレードでは38L)」、ミニバン「アルファード」の場合はハイブリッド車で「65L(ガソリン車は75L)」となっています。

一般的にガソリンの重さは、1リッターあたり0.75kgといわれており、プリウスだとガソリン半分の21.5Lで16.1kg、満タンの43Lだと32.2kg。

アルファード(ハイブリッド車の場合)だと、半分の32.5Lで24.3kg、満タンの65Lだと48.7kgです。

重量だけで見ると、半分の時と満タンでは違いがあるようにも見えます。

重量と燃費の関係については、新科学技術推進協会の資料で、「自動車の重量が重くなると燃費が悪くなり、軽くなると良くなり、100kgの軽量化によって燃費はおよそ7%から9%向上する」という見解を示しています。

このため、100kgの重量変動では燃費向上に繋がるといえますが、10kgから30kgの重量変化では大きな節約とはいい難いでしょう。

ガソリンと燃費の関係について、前出のスタッフは以下のように話します。

「ガソリンの入れる量によっての燃費の変化は、まったく関係ないとはいえないですが、わずかに変化するかと思います。
それよりも、災害などの危険を伴う状況の際に燃料がないと本末転倒なので、こまめに満タンに給油するのが良いでしょう」

またネット上の一部では、「昼と夜でも燃費が異なる」などの意見も見られています。

これについて、前出のスタッフは以下のように話しています。

「燃費の昼と夜の差もほとんどありません。ただ、アクセルやエアコンの使用状況によって、消費が激しくなって燃費に差があるということがあるかもしれません」

昼と夜の燃費も特別差があるわけではないとのことでしたが、気温の差もあるためエアコンなどの使用状況によっても燃費に差が出てくる場合もあるかもしれません。

ネットの声

「うちの地域では東日本大震災の後にガソリン不足が起こり大変苦労しました。それ以来半分以下になったら入れるようにしています、あの苦労を思えば燃費なんてどうでもいいことです。それとスキー場などに行く時も早目の給油を心掛けています、大雪で動けなくなった時にガス欠したら死にますからね。」

「北海道のブラックアウトでガソリンスタンドがストップしたり大行列になってから、残り半分になったら満タンにするようにしています。わずかな燃費の差を気にするより、備えの方が大切です。あと、灯油も常にポリタンク1個分を備蓄して、乾電池だけで点火する灯油ストーブも備えました。真冬にブラックアウトが起きたら、オール電化の住宅は暖がとれなくなってしまいます。」

「震災を経験した方々は皆、半分くらいになったらガソリンを入れると言いますね。かくいう私は警告灯が点いても結構ギリギリまで粘るタイプなので、何かあったらアウトだと思います。」

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