すでに銀行は預金に頼らない経営体質になっている…

ゆうちょ銀行の有料化で波紋

入金枚数に応じて手数料「小銭貯金どうすれば!?」

森永卓郎氏「『庶民は来るな』と言っているに等しい」

銀行は預金集めに奔走しない?

ゆうちょ銀行で、硬貨を入金などする際、枚数に応じて手数料がかかるようになり、小銭の処理方法に困惑する人が続出しているようです。

最近では賽銭(さいせん)や募金も「小銭お断り」のケースもあります。

無料で処理するにはどうすればいいのでしょうか。

SNS上では「ゆうちょやってくれたな…」「小銭貯金どうすればいいんだ」などと〝小銭難民〟の声が聞かれます。

ゆうちょ銀行はこれまで硬貨の預け入れは無料でしたが、1月17日以降、ATM(現金自動預払機)では25枚まで110円、50枚まで220円、100枚まで330円の手数料がかかります。

窓口では50枚まで無料ですが、100枚まで550円、500枚まで825円、1000枚まで1100円、1001枚以上は500枚ごとに550円加算されます。

「1円玉貯金」をしている人には厳しいものとなりました。

メガバンクでは、三菱UFJ、みずほ、三井住友の各銀行はいずれもATMでは1回100枚が上限で、手数料は無料。

窓口では三菱UFJとみずほが101枚以降、三井住友では301枚以降は手数料がかかります。

経済アナリストの森永卓郎氏は「ATM1台の経費は1年間で1000万円ともいわれる。それ以上に人件費も負担になっている銀行では、預金を集める必要のない経営に変わっており、『庶民は来るな』と言っているに等しい」と説明していました。

大手スーパーでは

専用の両替機を利用する手もあります。

大型スーパーなどに設置されている「コインスター・マシン」という機器の手数料は、枚数に限らず合計金額の9・9%。

店舗によって異なりますが、引換券はお買い物に使用でき、紙幣に交換することもできます。

コインスターの担当者は「一度に大量の少額硬貨(平均利用700枚程度)を利用されるのであれば、お得にご利用いただけます。1円や5円はお買い物で比較的余りやすい硬貨ですが、事前に分ける必要もなく換金いただけます」と話します。

スーパーやコンビニの店頭で使う手もありますが、小銭の場合、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」によって、同じ額面の硬貨は一度に20枚までしか使えません。

納税に枚数制限がないという情報も…

ネットでは、納税で使う場合、枚数制限も手数料もかからないという情報が流れています。

国税庁のホームページには、金融機関もしくは税務署の窓口に納付書を添えて現金で納付する際、硬貨の枚数制限は記されておらず、手数料も不要とあります。

同庁に聞いてみると、

「法令上、大量の貨幣での納付を受け付けないということはないが、税務署の窓口で貨幣を持ち込む場合は常識的な範囲内でお願いしたい。大量にお持ちいただいても職員が手作業で数えることになるため、納税者には長時間お待ちいただくことになる。コロナ禍のためキャッシュレスでの納付もぜひご利用いただきたい」(徴収部管理運営課)

とのことでした。

金融機関窓口で納付する場合は、その指示に従う必要があるそう。

前出の森永氏は「都会では小銭を持つ必要がなく、私も買い物の際、スマホ決済やクレジットカード、電子マネーで済ませるようにしている。社会的にキャッシュレスの流れになっているため、小銭は『手元に置かない』『硬貨での貯金はしない』が鉄則だ」と指摘しました。

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