なぜ日本人はハイブリッド車を欲しがる? 価格が高くても元取れる? HVが人気を集める理由とは
2021年度(2021年4月から2022年3月)に国内で新車として販売された小型/普通車乗用車のうちハイブリッド車の比率は45%を占めるほど、近年ハイブリッド車は広く普及しました。
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新車販売の45%を占めるハイブリッド車
トヨタでは「プリウス」や「アクア」、日産では「ノート」「キックス」「セレナ」、ホンダは「インサイト」「アコード」、スズキは「スペーシアシリーズ」、「ハスラー」「イグニス」「エスクード」「クロスビー」などといったハイブリッド車専用車が存在。
さらに三菱は「アウトランダーPHEV」としてプラグインハイブリッド専用車をラインナップするなど、新車販売におけるハイブリッド比率は増加傾向にあります。
日本で人気を高めるハイブリッド車ですが、なぜ多くの人がハイブリッド車を選ぶのでしょうか。
トヨタが世界初の量産ハイブリッド車として1997年に初代「プリウス」を発売してから25年が経過し、いまではどのメーカーもハイブリッド車をラインナップするようになりました。
ハイブリッドには「組み合わせる」という意味があり、クルマの場合は複数の動力源を持つ機構を指し、ガソリンエンジンにモーターを組み合わせるのが一般的です。
ちなみに、マツダはディーゼルエンジンとハイブリッドを組み合わせたパワートレインを新開発して2022年9月に発売する新型「CX-60」に搭載します。
人生初ハイブリッド車納車しました、アクセル離すと止まるのクソ運転しずらくてクソです。 pic.twitter.com/oRFgUBkOpI
— 小栗下旬 (@punpun_ava) June 23, 2022
ハイブリッド車への憧れ
そうしたなかで、ハイブリッド車の実売状況について、トヨタの販売店スタッフは
「一度はハイブリッドに乗ってみたいということで購入するお客さまが多いです。燃費の良さや静粛性などを体感すると、普通のガソリン車には戻れません」
といいます。
通常のガソリン車に比べるとハイブリッド車の価格は高く、例えばトヨタ「ヤリス」はガソリン車が139万5000円から216万9000円なのに対し、
ハイブリッド車は199万8000円から252万2000円と、エントリーグレードでは約60万円、最上級グレードでは約35万円の価格差があります。
もちろん、この価格差には装備の違いなども含まれますが、ハイブリッド車はエコカー減税といった税金の優遇措置があるものの、それでも購入時の価格差を燃費で取り戻すには、一般的に7万kmから12万km走行する必要があるとされています。
それほど長距離を走らないユーザーとって、ハイブリッド車はコストパフォーマンスに優れているとはいえなかったのですが、ハイブリッド車への“あこがれ”が人気を高めた要因のひとつとなっていることがわかります。
殆んど乗らない人のプリウス救出に行ったらシステムスイッチがREADY ONどころかACC-POSにもならない程あがってる。バッテリーがトランクだけど電子ロック式で開けれないから炎天下の中ワンワンスタイルで室内から作業中。距離乗らない人にハイブリッド車を売り付けるトヨタの営業手腕の凄さよ pic.twitter.com/JjldbxLjcc
— かいえん (@MoahniMoahna) June 20, 2022
ガソリン高騰でハイブリッド車を選ぶ価値が上がる!?
昨今のガソリン価格高騰によって、ハイブリッド車を取り巻く状況が少し変わってきているようです。
前出とは別の新車販売店のスタッフは、
「最近はガソリンが高くなったことで低燃費なクルマが求められており、燃料代の安さや給油回数を減らせることからハイブリッド車が注目されています」
といいます。
世界的な原油価格高騰やウクライナ情勢などの影響でレギュラーガソリンでも170円/L以上となっている地域もありますが、このようにガソリン価格が高くなると燃費の良いハイブリッド車のメリットが際立ち、ガソリン車との車両価格の差額も以前よりも早く取り戻せることになります。
また、これほどハイブリッド車の普及が進んだいまでは、ガソリン車との車両価格の差も縮まる傾向にあるほか、残価設定ローンでもガソリン車よりもハイブリッド車は残価率が高く設定されるなど、ハイブリッド車を選ぶ価値が高まっているようです。
購入してから実際に使用し、手放すときまでをトータルで考えると、現時点ではガソリン車よりもハイブリッド車のほうがコスパに優れているといえそうです。
2022年は電気自動車(EV)が多く登場しており、日産「アリア」やトヨタ「bZ4X」、スバル「ソルテラ」といった登録車(普通車)に加え、日産「サクラ」、三菱「eKクロス EV」といった軽自動車にまでEV化が及んでいます。
欧州や中国などではEVのシェアが高まっていますが、充電器の数や充電時間の長さといった課題もあり、日本でEVが普及するのにはもうしばらく時間がかかりそうです。
やはり日本では、ハイブリッド人気がしばらく続くことになるのではないでしょうか。
今アメリカでハイブリッド車の販売がEV以上に伸びてるのはご存知でしょうか。PHEVは伸び悩み、電動車はHVとEVが爆伸びしています。HVは広範囲で、EV販売は西海岸東海岸に偏っている中、この両者のニーズを拾って成長しているのが現代Gです。ホンダには差をつけ、米大手ステランティスに迫る勢いです。 pic.twitter.com/lU83O8JZjB
— ウミガメ@自動車の未来予測 (@turtle_auto) June 16, 2022
ネットの声
「トータルでエコかどうかは別にして、日々の燃費がいいのは精神衛生上は心地よい。
技術系の人間にとっては、ただでさえ複雑な内燃機構とは別の燃料系を同じ駆動系につなぐ事の複雑さは、部品点数、故障率の高さ、メンテのしにくさを原理的に高め、抵抗感が強い。その差を見せなくさせる高い技術力には驚嘆させられるが、やはり日々のメンテ、サービスなどを考えると世界的普及は厳しい。
EVは、充電時間と容量の問題が解決してないので、まだまだ充電しなくてすむエリア内での足レベルだが、シンプルなのは大きい。
あくまでHVは、内燃機関からの脱却のためのワンステップ感をもっているが、10年スパンでは魅力的だと思う。」「あくまでも俺的にだが・・
めったにない新車購入時は、決めた車種の最上級グレードかその手前に目が行く。
一番安価なグレードでも、走行には全く関係ないが、それでもあれも付いて、これも付いてと言うグレードに目が行き、結局それにする。
その時の価格差は結構な額だと分かっていても。
結局は見栄なんだと思う。車を選ぶときには、カタログ燃費も重要な検討対象となる。
ここでハイブリットが出てくるが、決めた車格でハイブリットなら提示された金額を受け入れてしまう。コストパフォーマンスを考えたら、下級グレードのハイブリット以外が良いに決まっている。
しかし、車選びでは趣味性も強いため近視眼的になりがちだから、車両代は車両代、維持費は維持費と別々に考えてしまう。ディーゼル車も燃料代で元を取るには相当な年数が必要と聞いたことがある。」
「他の人の考えを聞いたわけではないので、あくまでも自分の意見だが、日本の優れたところを、まず応援したいということ。
それから、今の脱炭素という欧米主導、もしくは日本以外の技術的先進国の政治的思惑の強い、どこまで誠実な科学性が有るか甚だ疑問の、偏った方向性に合理的見解から、抵抗意思を示したいという思い。
自然エネルギー等という、欺瞞に加担しないため、内燃機関という環境的に優れてエネルギー効率の良い、技術を評価しているし、加えてどうしても生じるエネルギーロスを可能な限りすくいとるという、勿体ない精神の技術的昇華機械と思うから。
どう考えても電気自動車がエコだとは考えられない。効率の悪い風力、太陽光発電に発電は持っていこうとし、それにより電気供給がひっ迫するのに、車に使うなんてことは、どう考えても非合理。
自然エネルギ等イメージは綺麗に見せているが、実体は環境破壊エネルギー源。」