70歳を過ぎたら無理をしない…やめたほうがいいこと

70才を過ぎたらやめたほうがいいこと。

離婚、孫への贈り物、格安スマホなど

還暦から10年、70才を過ぎたたらいままでのこだわりや暮らしを見直し、何かを手放すことを考えるべき――美容や医療、マネーのプロたちが語る”、70代以上の女性が”やめたほうがいい”こととは。

70才を超えてから離婚をした人の実例

「70才を過ぎたら、離婚はしない方がいい」

こう話すのは、夫婦問題研究家の岡野あつこさん。

「高齢者のかたで、長年、専業主婦として夫のわがままに耐え続け、最後の力を振り絞って離婚した人がいました。夫は数億もの財産がある経営者で、1億円くらいで手を打って離婚しました。

しかし、離婚した3か月後に旦那さんが亡くなり、残りの財産はすべて子供たちに渡った。彼女は、『こんなにすぐ亡くなるなら、離婚しなければよかった』と気落ちして寝込んでしまった。

離婚は体力的、精神的にかなりのエネルギーを消耗します。離婚疲れが原因で離婚後すぐに亡くなる高齢者は少なくない。離婚はやめて、別居くらいにしておきましょう」

このほか、専門家たちが教えてくれた”70才を過ぎたらやめたほうがいいこと”をピックアップしてまとめまし
た。

70才過ぎたらやめることリスト

減塩

「塩分を減らすと血圧が下がる人だけでなく、逆に上がってしまう人がいるとの研究報告もある。

塩分に敏感な人でなければ、減塩のためと薄味の食事にこだわりすぎず、好きなものをおいしく食べて人生を豊かにする志向も大切」(東京都立大学名誉教授・星旦二さん)

1日6000歩以上歩く

「米ハーバード大学などの研究から、認知機能向上のためには『1週間に2時間好きな運動をするだけでいい』という報告が。
高強度の運動は心臓発作や脳卒中のリスクを高めるため、1回の運動は1時間以内で充分」(米ボストン在住の内科医・大西睦子さん)

「厚生労働省によると、高齢者の10分あたりの歩行量は870歩ほど。1日およそ1時間、6000歩を目標に歩いて」(管理栄養士・望月理恵子さん)

死ぬ前準備を慌ててやる

「前もって墓を買っても、経年劣化や倒壊、家族の事情で別の墓に変更などもあるため急いで買う必要はない。
後見人も、本来必要ないのに早くから依頼すると、専門家が後見人になった場合は毎月報酬が必要になったり、財産を管理されて、『認知症の夫と旅行に行きたい』と言っても旅費を出してもらえなかったりすることもある」(相続・終活コンサルタント、行政書士・の明石久美さん)

格安スマホ

「高齢になるほど自分で調べて対処する能力は低下します。

格安スマホは大手キャリアのように窓口対応をしてくれないため、デジタルに詳しくない高齢者には不向きです」(ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー・丸山晴美さん)

買いだめ

「オイルショックを経験している70代には、必要以上に物を買い込む『買いだめ』と、適正な在庫を持つ『備蓄』を混同している人も。

室内に物があふれると、転倒などの危険につながったり、食材は食べきれなければムダになるだけ」(丸山さん)

引っ越し

「高齢になってからの引っ越しは、生活環境を一変させる。それまでの友人関係が途切れると、孤独になって認知症を発症するリスクを高めてしまう」(ファイナンシャルプランナー・横川由理さん)

孫への誕生日プレゼント

「孫が小さいうちはまだしも、成長するとさほど喜ばなくなってくるのが現実。欲しがってもいないのに『誕生日だから』と習慣でプレゼントを続けても、むしろ関係がぎくしゃくすることも。金銭的にも、無理して続ける必要はない」(神経内科専門・医学博士・山下あきこさん)

「色みを足すだけ」のメイク

「しわにファンデーションが埋まって目立つことを理由に、ベースメイクをやめて口紅やアイシャドーといった色ものだけを塗る人が。

しかし、色みが肌にのるとくすみが強調されるため、ファンデーションを薄く塗ること、眉毛を整えることを、まずは優先して」(美容師、ヘアメイクアップアーティスト・船津有史さん)

白髪染めで「黒」を選ぶ

70才を過ぎ、白髪染めをする場合は色選びが重要だ。黒くしたいからと、安易に「黒」を選ぶのはやめましょう。

「黒く染めると髪が1mm伸びただけでも根元が目立って、地肌付近が、はげているように見えます。しかも、70才になると黒々した髪の毛は違和感があり、似合っているとはいえません」(船津さん)

前髪をおろす

「ひたいのしわを隠そうと前髪を薄くおろす人がいますが、逆に貧相に見えてしまう。毛量が少なく厚めに前髪をおろせないなら、前髪は作らない方が若々しく見えます」(船津さん)

おすすめの記事