もうスーパーカーでもエンジン車は絶対に勝てない! 発進加速でEVが無双する理由
自動車メーカーの公表値で動力性能を指す指標となっているのが0-100km/h発進加速タイムです。
ほかにも最高速度や0-400m発進加速などが示されるケースもあります。
一般的にスポーツカーやハイパワーモデルで示されることが多いといえます。
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日産GT-Rの0-100km/h発進加速2.8秒は日産の技術の賜物
これまで0-100km/h発進加速で、市販車としてもっとも速いタイムとして公表されていたのは、2012年型のR35型の日産GT-Rで、そのタイムはわずか2.8秒。
GT-Rがこれほど速いタイムを引き出せたのは、ローンチコントロール機能を有していたことが大きい。
一般的にゼロ発進時にはドライバーはエンジンの発生するトルクの一番大きい回転数にアクセルを合わせ、3ペダルであればクラッチを徐々に繋げていきます。
クラッチは繋がると駆動抵抗が発生するのでエンジン回転数が低下し最大トルク発生回転を維持するためにはアクセルを踏み増さなければいけません。
さらにクラッチの締結を強めながらフルスロットルまで踏み込んでいくわけです。
この過程では半クラッチ状態が多用されるので、慎重にクラッチ操作を行わないとクラッチに多大な滑りが生じ、痛めてしまうことになります。
GT-Rの場合は全自動に DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を備えています。
DCTでは2ペダルとなり、ドライバーはクラッチ操作から解放されます。
そしてローンチコントロールシステムを作動させれば左足でブレーキを強く踏み、
右足はアクセルを全開にしたままで3秒以内にブレーキペダルをリリースすれば、
あとはすべて機械の電子制御がクラッチ締結、エンジン回転数コントロール、トラクションコントロールまでを全自動で行ってくれるのです。
ローンチコントロールは、もともとレーシングカーのスタート時に使われる装置として開発されたのですが、
簡単な操作で誰でも最高の発進加速性能が引き出せてしまうので、いまでは多くのレースカテゴリーで使用が禁止されています。
自動車も日本に勝てないと分かった途端ルール変更でガソリン車禁止にするヨーロッパらしいですね。日本で作るEV車は火力発電なので今後は禁止にされるかもですね。それと似てますねほんと。自国を守るという意味では正しい行動ですけど
— かみなし (@kaminari_rep) December 5, 2022
電流制御で自由自在のBEVが軽々と日産GT-R超え
ところで、近年では自動車の電動化が進み、HV(ハイブリッド)やPHV、BEV(バッテリー電気自動車)など、さまざまな仕組みのパワートレインが登場しています。
電動化モデルに乗ると、発進初期をモーター駆動としているため、トルクフルで力強い加速感を体験できることが多くなっています。
もっとも多くの注目を集めたのはテスラ・モデルSの登場だったのではないでしょうか。
外観的には4ドアのスポーツセダンであるテスラ・モデルSは、停止状態からアクセルを踏み込むだけで0-100km/h加速3.0秒を可能としていて驚かされました。
GT-Rのようなローンチコントロールを作動させる必要もなく、より手軽に最高の発進性能を引き出すことが可能。
さらに、最新のアップデートされたモデルSは2.1秒で100km/hに達するそう。
そこで、0-100km/h加速をもっとも速く走れるのはガソリンエンジン車かHV車なのかBEV車なのか、という疑問が多くのユーザー間で話題となりました。
結論からいえば、少なくともガソリンエンジンで強力なモーターを搭載する電動車に立ち向かうのは不可能、ということです。
欧州「トヨタに勝てん!ガソリン車禁止!」
トヨタ「すごいEV車作ったで」
欧州「自家用車禁止!」
トヨタ「すごいバス作ったで」
欧州「バスも禁止!電車に乗れ!」
トヨタ「すごい電車作ったで」
欧州「仕方ないから外出禁止!」こうして欧州でこもりびとが続出したとかしてないとか……()
— 早く書けAlsace (@lsace_LorraineA) December 4, 2022
損失の点でエンジン車はEV車にかなわない
ガソリンエンジン車の場合、エンジンが最大トルクを引き出せる回転数に達する必要があり、かつ一定の負荷がかからないとエンジンはトルクを発生できません。
さらに摩擦クラッチの滑りをコントロールして徐々にエンジントルクを駆動系に伝達していかなくてはならず、そこでの摩擦抵抗や機械損失が大きいのです。
では1000馬力以上のハイパワーで走らせたらどうなのか、というと最終的には駆動力を伝えるタイヤのグリップをいかにコントロールできるか、というトラクションコントロールの領域に行き当たります。
タイヤを空転させてしまってはトラクションが得られないのでタイヤの滑りを感知してエンジン出力をマネージメントする必要が生じるわけです。
それはスロットルを制御して行うのですが、ガソリンエンジンのスロットル制御は電気モーターに比べて圧倒的に不利なのです。
電動モーターの場合、ゼロ回転から最大トルクが引き出せ、電流制御でトルクも回転数も簡単に制御できます。
モーターの出力軸とタイヤの間にクラッチのような摩擦材がなく、直結で結ばれているので機械損失も少ないのです。
タイヤの滑りもミリセコンドの微小域で細かく正確に制御できます。
このように100km/h発進加速に特化したチューニングを施さなくても、当たり前のように速く走れてしまうのが電気モーター駆動車の特性と言えます。
重たいバッテリーも、駆動輪に荷重を加えタイヤの滑りを抑制する意味では効果的。
テスラ・モデルSのように4輪駆動であれば最強の発進加速性能が得られます。
ガソリン車と電動車のどちらが発進加速が速いか、というのは明々白々なのでした。
エンジンのないEV車はガソリン税も自動車税もかからない。だから走行距離に応じた課税を検討してるのかと思った。
まさかガソリン車に追加して三重取りしようなんて考えてないでしょ、いくらなんでも。— まみちゃん (@takakochi21) December 1, 2022
ネットの声
「リーフのCMでスタート加速で180SXを置き去りにするシーンが物議を醸したのを思い出します。モーターは0rpmから最高出力に到達するまでMAXトルクが発生し、その後トルクは低下していくけど回転数が上がる為最高出力を維持する出力特性を示します。それなりの出力のモーターを積んだ車であればモーター駆動の方がスタート加速が早いのは当然です。でも、車の魅力はスタート加速だけじゃないですよね。最高速はもちろん、BEVは車重が重くなりがちなのでコーナリングやブレーキングではエンジン車にかなわないことが多いです。」
「それだけにEV車は事故になりやすいと思う。加速が速い=停止距離が延びる=事故の可能性が高くなる。やはり車はゆっくり走って、ゆっくり加速する方が瞬時の対応がやりやすくなり事故の回避率の上がるというわけだ。ハイブリッドのプリウスで高齢者の事故がニュースで出てくるが、考えたら低速時にEVモードとはいえアクセル踏み間違いで加速しやすい弱点がある。」
「ガソリン車よりEVが速い事はよくわかりました。ただ雪国でEVを使用するには現在のところリスクが高い状況です。大雪などで立ち往生でガス欠した場合、ガソリン車であればガソリンをいくらか補給してもらえれば、しばらくの暖房や脱出も可能ですが、EVでは充電の必要がありそうもいきません。走行距離課税でもなれば割高になりがちな購入代金のペイなどの心配もあります。」