
極秘データ海外流失疑惑の先にあの男がいた。
売国なのか。
愛のためなのか。
世界が注目する風力発電の機密情報が流出し、起きた女性研究者の死亡事件。
見え隠れするのは国際企業の影。
刑事と被疑者。
共に学んだ二人がいま取調室で対峙する。
洋上風力発電の最新データが密かにライバル社に流出していた事件を追う新橋署生活安全課の刑事・天木淳。
内偵捜査を始めると、国内どころか海外への技術流出が目前であることが分かった。
そして捜査線上に浮かんできたのは大学時代の友人。
「本当にあいつは、機密情報を持ち出したのだろうか?そうだとして、良心の咎めを感じていないのか?それほど図太い人間になってしまったのだろうか・・・・・・そん な男を、俺はちゃんと調べられるのか?」。
卒業から十八年。
交わるはずのなかった二人の人生が結びつき、そして崩壊のドラマが始まる。
堂場 瞬一
1963年生まれ。茨城県出身。
青山学院大学国際政治経済学部卒業。新聞社勤務のかたわら小説を執筆し、2000年秋『8年』にて第13回小説すばる新人賞を受賞。
主に警察小説とスポーツ小説というふたつのフィールドで活躍する。警察小説においては、刑事として生まれたと信じ、ひたむきに生きる男・鳴沢了を描いた「刑事・鳴沢了」シリーズが読者から熱狂的な支持を受け、一躍、新時代の旗手となった。
主な作品として「警視庁失踪課・高城賢吾」シリーズ、「警視庁追跡捜査係」シリーズがある。一方、競技者の内面までも踏み込み、著者自身がその競技を経験していたのではないかと感じさせられるスポーツ小説も評価が高い。
箱根駅伝を扱った『チーム』、高校野球を題材にした『大延長』は、スポーツに馴染みがない人でも圧倒される。このほかにも著書多数。警察小説・スポーツ小説以外の分野への進出も意欲的で、今後の活躍が楽しみな著者である。
『風力発電の技術持ち出しをめぐる事件の裏に、悲しい人間模様が浮かび上がる。研究開発の環境や技術流出の重さまで考えさせられた。』
『最新データ流出から会社間、国家間、個人の事情まで絡み合い、研究者の今後も描き込まれていて読み応えがあった。』
『実直で手堅い文体に現代的テーマが噛み合い、真相が気になる展開で最後まで引き込まれた。社会派の一面にも気づかされた。』
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