京都祇園もも吉庵のあまから帖4 志賀内泰弘(著) PHP研究所 (2021/9/8) 825円

京都・祇園の片隅にひっそりと佇む甘味処「もも吉庵」。

店を営む元芸妓のもも吉の、趣向を凝らした麩もちぜんざいと人柄に惹かれ、お客が今日も訪れる――。

楽しいはずの修学旅行で、終始沈んだ表情の女の子が抱える事情とは。

病のため職を失った男が起こした、思いもよらぬ行動。

声を失った舞妓と、駆け出しの料理人の淡い恋。

――古都の風情と、花街に集う人々のひたむきに生きる姿を描いた人情物語。

朝日新聞、読売新聞、中日新聞、夕刊フジ、MBSラジオ、雑誌「ダ・ヴィンチ」……、各メディアで話題の人気シリーズ第四弾。

文庫オリジナル。

第一話 風薫る 少女に仏の慈悲あらん
第二話 彷徨いて 祇園囃子に立ち止まる
第三話 萩の寺 恋は子猫に誘われ
第四話 深かりし 母の想いや山紅葉
第五話 老舗継ぐ 兄弟におぼろ月
巻末特別インタビュー 著者・志賀内泰弘が、もも吉お母さんに京都の美味しい甘いもんを尋ねる

著者について
志賀内泰弘(しがない やすひろ)
作家。
世の中を思いやりでいっぱいにする「プチ紳士・プチ淑女を探せ! 」運動代表。月刊紙「プチ紳士からの手紙」編集長も務める。
人のご縁の大切さを後進に導く「志賀内人脈塾」主宰。
思わず人に話したくなる感動的な「ちょっといい話」を新聞・雑誌・Webなどでほぼ毎日連載中。その数は数千におよぶ。
著者が描く、ハートウォーミングな「泣ける」小説のファンは多く、「元気が出た」という便りはひきもきらない。
TV・ラジオドラマ化多数。
著書『5分で涙があふれて止まらないお話 七転び八起きの人びと』(PHP研究所)は、全国多数の有名私立中学の入試問題に採用。
他に『№1トヨタのおもてなし レクサス星が丘の奇跡』『なぜ、あの人の周りに人が集まるのか?』(以上、PHP研究所)、『なぜ「そうじ」をすると人生が変わるのか?』(ダイヤモンド社)、『ココロがパーッと晴れる「いい話」気象予報士のテラさんと、ぶち猫のテル』(ごま書房新社)、『人生をピカピカに 夢をかなえるそうじの習慣』(朝日新聞出版)、『眠る前5分で読める 心がほっとするいい話』『眠る前5分で読める 心がスーッと軽くなるいい話』(以上、イースト・プレス)、『365日の親孝行』(星雲社)、「京都祇園もも吉庵のあまから帖」シリーズ(PHP文芸文庫)などがある。

「既刊と同様、一気に読了した。フィクションと分かっていても、実話のごとくにその場面にいざなわれる。この技を持つ筆者の筆力には脱帽する。今回も涙腺決壊の連続だった。お節介が「迷惑」ニュアンスにとられがちな昨今。この本を読むと古き良き時代の「他人を思いやる」その優しさの大切さを想起させられる。それは、「人は信なり、人は仁なり」の言葉に集約される。もも吉女将は、不幸を嘆き、人生に厭世観を感じて生きている人に、「人の道」を説き、「幸福」は物事の見方、感じ方そしてひたむきに生きることによって、やがて訪れることを教えてくれる。人と人の関係性による「気張り」の厳しくも温かいお節介が、「心のツボ」にぐさりと刺さる素晴らしい一冊である。多くの方に読んでいただきたい良書です。」

「京都祇園にある「麩もちぜんざい」のお店『もも吉庵』を舞台に、庵主のもも吉を中心とする人情味あふれた心に沁みるストーリー。是非是非皆さんに読んで頂きたい、超お薦め本です。京都を舞台にした「科捜研の女」に続き、早~~くテレビドラマ化されへんかな~!」

「このシリーズはいつも次が待ち遠しい。不条理なことが起こっても、支え合いながらひたむきに生きていく、登場人物達の姿勢には励まされるばかりだ。声を失った舞妓の奈々江をめぐる人情物語にホロリと涙が溢れ、見返りを求めず、人へ優しさを与え続ける朱音の活躍はこの巻も心地好い。歌舞伎役者が見得を切るように「間違うてます」と道理を解く、もも吉の言葉も毎回頷ける。すでに5巻が待ち遠しくなっている。追記 巻末にもも吉の勧める京の甘いもんが載っている。実においしいはからいだ。」


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