父の冤罪をすすぐため、
青年は身命を賭して復讐を誓った。
――最後に暴かれるのは誰の嘘なのか!?
ある嵐の晩、資産家男性が自宅で命を落とす。
死因は愛車のエンジンの不完全燃焼による一酸化炭素中毒。
容疑者として浮かんだ被害者の甥、日高英之の自白で事件は解決に向かうと思われたが、それは15年前の殺人事件に端を発する壮大な復讐劇の始まりだった。
警察・検察、15 年前の事件の弁護も担当した本郷、事件調査を請け負う垂水、恋人の千春……。
それぞれの思惑が絡み合い、事件は意外な方向に二転三転していく。
稀代のストーリーテラーが満を持して放つ、現代日本の“リアルホラー”!
#読了
兎は薄氷に駆ける/貴志祐介
殺人の容疑で警察の厳しい取り調べを受ける青年は、父親も昔冤罪事件で有罪となり命を落としたのだった。
面白くてどんどん読めた。私好みの内容で、「青の炎」も好きだがこちらも好き。何より久しぶりの読書はとても楽しかった。 pic.twitter.com/OVacOnvg5e— ゆみたす (@takezou27) March 3, 2024
著者について
貴志祐介
1959年大阪府生まれ。京都大学経済学部卒。96年「ISOLA」が日本ホラー小説大賞長編賞佳作となり、『十三番目の人格 ISOLA』と改題して刊行される。97年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、2005年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。 近著に『罪人の選択』『秋雨物語』『梅雨物語』などがある。
「兎は薄氷を駆けるが正しい日本語じゃないかと気になって仕方ない。
全盛期のエンタメ全開のケレン味は望むべくもないが、内容は流石のストーリーテリングで一気読み必至。
しかし突出した個性の貴志祐介ですら社会派ミステリーを書くと、驚くほど東野圭吾っぽくなりますな。」
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