壇上の大川周明 大川周明 (著) 毎日ワンズ (2022/3/24) 1,540円

「敵、北より来たれば北条、東より来たれば東条……」(NHKラジオ演説より)

昭和初期から大東亜戦争に到る日本の言論界で極めて重要な役割を演じた大川周明。

米英の飽くなき東亜侵略に対して、中国・インドと協力して全アジアを解放せねばならぬ、と狂熱の血を滾らせ「東亜の論客」と謳われた男の歴史に残る演説と講演を一冊に収録。

さらにこのほど法政大学が発見した大川の幻の人生訓「二つの希望」をも付し、戦後GHQによって封殺された誤解多き思想家の知られざる真の姿を開封する!

著者について
昭和戦前の国民に多大な影響を与えた思想家。明治19年、山形県酒田市生まれ。荘内中学(石原莞爾らを輩出)、熊本第五高等学校を経て東京帝国大学に入学、インド哲学を専攻。卒業後、拓殖大学教授などを務める一方、アジア解放・国家改造の実践に奔走、軍部に接近し、革新将校との結びつきを強めた。昭和7年、五・一五事件に連座し禁固五年の有罪判決を受けるも、この五年に及ぶ服役中に大著『近世欧羅巴植民史』を著す。昭和12年に出所すると、すでに勃発していた日中戦争から、さらに日米戦争へと突き進まんとする国家的気運の中で、アジア主義・日本精神復興を軸とする言論活動を精力的に展開、同14年にその集大成として『日本二千六百年史』を上梓するや、同書は官憲の弾圧を受けつつも、たちまち数十万部を売り尽くす大ベストセラーとなる。また日米開戦のへき頭、NHKラジオで連続十二回演説し、国民・将兵の士気を鼓舞するなどした。このため戦後、日本思想界の象徴とみなされ民間人ながら東条元首相らと共にA級戦犯に指定されたが、精神疾患を理由に免訴、釈放された。その後、コーラン全文の翻訳に傾注し、完結。晩年は農村復興運動などにも従事、昭和32年、七十一歳で死去。「小夜嵐、よもの落葉は、埋づむとも、わが行く道は、知る人ぞ知る」の辞世を残した。


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