エレジーは流れない 三浦しをん(著) 双葉社 (2021/4/21)

海と山に囲まれた餅湯温泉。団体旅行客で賑わっていたかつての面影はとうにない。

のどかでさびれた町に暮らす高校2年生の怜は、複雑な家庭の事情、迫りくる進路選択、自由奔放な友人たちに振りまわされ、悩み多き日々を送っている。

そんななか、餅湯博物館から縄文式土器が盗まれたとのニュースが……。

著者について
1976年東京都生まれ。2000年『格闘する者に○』でデビュー。
06年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞、12年『舟を編む』で本屋大賞を受賞。
15年『あの家に暮らす四人の女』で織田作之助賞、18年刊行の『ののはな通信』で島清恋愛文学賞と河合隼雄物語賞、
『愛なき世界』で日本植物学会賞特別賞を受賞した。
他の小説に『ロマンス小説の七日間』『風が強く吹いている』『仏果を得ず』『光』などがあり、エッセイや共著も多数ある。

「さびれた温泉街の高校生が主人公。

ちょっと不思議な友人と、自分の家庭環境。
小さな町ならではの人間関係の中で、うざさも感じるであろうが愛されている。
三浦しをんの作品らしく、難しい言葉や突飛な仕掛けを使うわけではなくある意味平凡な展開なのに、それなのに終わりまで一気に読ませる。
作家としてのベースの能力の高さを感じる。

若者の人生は期待にあふれている。
閉塞感あふれている温泉街から若者たちが旅立って行ったときにどう成長していくのか先を見たくなる。」


(↑クリックするとAmazonのサイトへジャンプします)

 

おすすめの記事