
結婚して三十年、初めて意識した妻との乖離。
仕事に子育て、中年の夢……
四組の夫婦が相手に向き合い、乗り越える人生の分岐点。
娘が婚約者を連れてきた。
他人の分の寿司も遠慮なく口にする、だらしのない男。
娘が選んだ人ならば。
自分は、心が広く先進的な父親。
そう思っていたはずなのに。
神保町にある出版社、景談社で働く佐原滝郎は、娘の結婚に心が揺らぐ。
「娘が結婚すべきではない」と感じた婚約者は、意外にも滝郎の妻には好印象。
妻もあの婚約者のことは気に入らないと思っていたのに、一体なぜ?
積み重ねてきた夫婦生活の中で初めて見えた、自分と妻の間にあるひずみ。
もしかして、妻と自分はーー。
社内の三組の夫婦の姿を見ていくうちに、滝郎はある決意を固める。
転勤、再婚、中年の夢……。
四組の夫婦が直面する、結婚生活の危機。
連れ添ってきた相手と向き合い、それぞれが出した答えとは?
小野寺史宜
1968年千葉県生まれ。2006年「裏へ走り蹴り込め」で第86回オール讀物新人賞を受賞してデビュー。2008年『ROCKER』で第3回ポプラ社小説大賞優秀賞を受賞。2019年に『ひと』が本屋大賞第2位に選ばれ、ベストセラーに。著書に「みつばの郵便屋さん」シリーズや「タクジョ!」シリーズ、『縁』『とにもかくにもごはん』など多数。
『夫婦だからわかること、夫婦にしかわからないことが丁寧に描かれ、改めて相手を思うきっかけになった』
『それぞれの夫婦の形が愛おしく、心地よく楽しく読めた作品』
『作者の他作品とのつながりも面白く、もう一度読み返したくなった』
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