山岳×青春×ミステリ、最大級の感動作
写真家として活動する藤谷緑里はアラスカに向かっていた。シーラと北米最高峰デナリに挑むためだ。
緑里とシーラの旧友、リタ・ウルラクは新鋭の女性登山家として名を馳せていた。
リタとシーラの故郷、サウニケは北極海に面した小さな島だが、90年代後半から地球温暖化の影響で海に浸食されている。
このままでは島は海に沈む――そんな故郷の危機を世界に知らしめる。
それがリタが登山家として名を上げようとした理由だった。
だがリタは冬季デナリ単独行に挑み、下山途中に消息を絶ってしまう。
頂上から「完全なる白銀」を見た――という言葉を残して。
行方不明となったあと、リタの言動を疑ったマスコミは彼女を<冬の女王>ではなく<詐称の女王>と書き立てた。
緑里とシーラは、リタが登頂した証を求めるべくデナリに挑むことに。
だが世界最難関の山への登攀は、一筋縄にはいかない。
ブリザード、霧、荷物の遺失、高度障害……二人の信頼関係も揺らぐ。
さまざまな困難を乗り越え、北米大陸で最も高い地へ手を伸ばす緑里。その先に見えたものとは。
極限の高地だけでなく、社会でも闘う女性たちを描きだす、気鋭の著者の新境地。
【書籍入荷のお知らせ】
岩井圭也さん最新刊『完全なる白銀』(小学館)
登攀詐称疑惑が持ち上がった親友の真実を見つけるため、北米最高峰デナリに挑む二人の女性。過酷な登攀シーンは緊張の連続で思わず息をするのも忘れてしまうほど。様々な困難の果てに見えた景色とは。ぜひご覧下さい! pic.twitter.com/weklaWhR8l— 紀伊國屋書店鶴見大学ブックセンター (@Kino_Tsurumi_BC) February 17, 2023
発売前から推薦の声、続々!
「山岳小説の新しい傑作がここに出現した。
読者よ、岩井圭也に瞠目せよ!」――夢枕 獏「タイムリーなのに普遍的。
理知的なのにエモーショナル。」――恩田 陸
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