20万部のベストセラー『くまとやまねこ』から14年──
夢のコンビが贈る、いのちの物語
「耳をぎゅうっとふさいでごらん」
学校帰り、ぼくはひとりで川の水を見ていた。
そこに雪柄のセーターのおじさんがあらわれて、ふしぎなことをおしえてくれた……
水辺には、かならずだれかいる。
友だちや、だいじなひと。
生きているひと、もう死んでしまったひと。
ひと時、世界の不思議を覗き込むような絵本です。
湯本香樹実・文 酒井駒子・絵『橋の上で』(河出書房新社) pic.twitter.com/uBtJ8OtVIq— Title(タイトル) (@Title_books) September 19, 2022
【本書に寄せて】
ああ、これはわたしの物語りだ、と思いました。
わたしにも橋がありました。
水辺のシーンでは少し泣きました。
──落合恵子(作家・クレヨンハウス主宰)ひたひたと水かさを増し流れてくる春の川を見ると、
この本のページをめくった日のことを思い出します。
ここに居ない人々と繋がり、私を救った澄んだ流れを
眺めていた日のことを。
──ロバート キャンベル(日本文学研究者)橋の上から始まって、心に橋をかける物語。
くまがやまねこと出会ったように、
ぼくにおじさんが現れたように、
君にはこの絵本があると、
子どもたちに伝えたい。
──俵万智(歌人)
「いまここから川にとびこんだら、どうなるだろう」と考えていた時、雪柄のセーターのおじさんに話しかけられた。「耳をぎゅうっとふさいでごらん」小さな手で押さえた耳に聴こえてきたのは……!? 『くまとやまねこ』の酒井駒子さん、湯本香樹実さんによるいのちの物語『橋の上で』(河出書房新社)→ pic.twitter.com/nzj1oOk6Fy
— スロウな本屋 (@slowbooks) September 23, 2022
【著者メッセージ】
『くまとやまねこ』が出版されてから、
たくさんの方とお会いしたりお手紙をいただきました。
そのなかで、なぜくまはふたたび外にでかけたのだろう、
それを伝えたいと思ったのが『橋の上で』のはじまりです。
自分が世界の一部であることを知るとき、
それは自分の中にある世界に気づくときでもあるはずです。
心の中のその世界とのあいだに橋を架け、つながりを実感することは、
困難や思いがけない出来事を乗り越えていく力になると信じています。
──湯本香樹実初めてこの本のテキストを読んだ時、自分の小学生の頃を思い出しました。
主人公の男の子と同じように「今、ここから……」と、
思い詰めて立ちつくした日がありました。
その時の気持ちを目印にして、少しずつ絵を描いていきました。
あの時の自分に向けて手紙を書くように描きました。
──酒井駒子
「くまとやまねこ」以来の
湯本香樹実さんと酒井駒子さんの絵本「橋の上で」
あの時は崖の淵に立っていたんだなあ
と、後から思うことが幾度かあります崖の淵(橋の上)で立ちすくんでいる
ひとへこの本が届いたらいいなと思う暗い地底の水路とつながる君だけの湖
この星の子どもの誰の中にも pic.twitter.com/eBIMJA0FE4
— うみ (@9999_monkeys) January 16, 2023
「なんども、読み返して、しまう。心の、源泉への、Uターン。そして、前を向いて、進めて……。」
「自分が一番解らないのではないだろうか。生かされている自分を見つける旅は自分の内側にヒントがあるのかもしれない。」
「とても素敵なお話です。酒井駒子さんのファンなのでうれしい。」
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