「脳の個性」について知りたいことすべて
【大反響、続々重版】
親子関係、学業不振、うつ、不登校、引きこもり、職場の不適応……その生きづらさは発達障害なのかもしれません。
発達障害について知りたいあらゆる疑問を、発達障害の子を育てる編集者・ライターが、各界第一人者の医師、研究者など13人にとことん聞いた、入門書にして決定版。
ありそうでなかった「発達障害の教科書」です。
【慶應義塾大学・今井むつみ教授(『言語の本質』著者)推薦】「研究者にこの本は書けない。親として知りたい、知るべき全イシューを綿密に調査。客観的かつ科学的な対処法を親身に提案した『大全』の名に恥じない大著」
黒坂真由子さんの『発達障害大全』(日経BP)。600ページ近くある大著! 私はインタビュー11「発達障害を生きるのは、エヴァンゲリオンの操縦と似ている」に登場しています。本の帯に描かれた猫のシルエットは、私が発言した「発達障害の私たちは猫に似ているが愛されない」に由来するとのこと。 pic.twitter.com/hABQUNYjee
— 横道誠 (@macoto_y) December 14, 2023
[本書にご協力いただいた方たち]
(1)医師(監修者)
【精神科医・岩波明氏】ADHD(注意欠如多動症)研究の第一人者。日本初のADHD外来を立ち上げ、「大人の発達障害」の存在に光を当てた。
【児童精神科医・宮口幸治氏】『ケーキの切れない非行少年たち』などの著作で、「軽度知的障害」や「境界知能」の問題に光を当てた。
【小児科医・高橋孝雄氏】慶應大学医学部などで40年以上、小児科の臨床現場に立ってきた。優しく的確な子育ての助言に定評がある。
【精神科医・本田秀夫氏】ASD(自閉スペクトラム症)研究の第一人者。発達障害の子どもを成人期まで診療した臨床経験を豊富に持つ。
(2)当事者(診断を受けて社会で活躍する人たち)
【漫画家・沖田×華氏】学習障害、ADHD、アスペルガー症候群(現在はASD)の診断を受けている人気漫画家。
【作家・借金玉氏】大学時代にADHDの診断を受ける。早稲田大学卒業後、大手金融機関をへて起業し、大きな借金を背負った経験を持つ。
【経営者・似鳥昭雄氏】ニトリホールディングス会長・創業者。70歳をすぎて発達障害の診断を受けた。
(3)研究者(監修者)
【中邑賢龍氏】東京大学先端科学技術研究センターを拠点に、個性的な子どもたちのための新しい学びのあり方を探る。
【宇野彰氏】学習障害の中核である「発達性読み書き障害」を研究する、この分野の第一人者。子どもたちへの読み書きの指導も手掛ける。
【横道誠氏】自身がASDとADHDの診断を受けたのを機に「当事者研究」をスタート。診断を受けた当事者の視点から、発達障害の情報発信を続ける。
【松本敏治氏】ASDの言語発達を切り口にしたユニークな研究を手掛ける。2017年刊行の著書『自閉症は津軽弁を話さない』が、話題を呼ぶ。
(4)教育と仕事のプロフェッショナル(監修者)
【学校長・東野裕治氏】大阪府で特別支援学校の校長を歴任。発達障害の子どもが利用することの多い特別支援教育の現場をよく知る。
【経営者・鈴木慶太氏】自身の子どもの発達障害をきっかけに発達障害の人に特化した就労支援を手掛ける株式会社Kaienを起業し、経営する。
[本書で取りあげるトピック]
◎ 発達障害とは「脳の個性」
◎ 発達障害に必要なのは「治療」ではなく「対応」
◎ ADHDの薬には「劇的な作用」がある
◎ 本当に怖いのは「二次障害」
◎ 発達障害の診断が「自尊感情」を守る
◎ 「IQが高い発達障害の子」は見逃されやすい
◎ 「いじめられやすい子」が主役になれる特別支援学校
◎ 仕事選びで大事なのは「絶対に向かない仕事」を知ること
◎ 発達障害で障害者手帳をとることに損はない……など。
著者について
黒坂 真由子
くろさか・まゆこ
編集者・ライター。埼玉県川越市生まれ。中央大学を卒業後、東京学参、中経出版、IBCパブリッシングをへて、フリーランスに。ビジネス、子育て、語学などの書籍を手掛ける傍ら、教育系の記事を執筆。絵本作家せなけいこ氏の編集担当も務める。日経ビジネス電子版で、本書のベースとなった連載「もっと教えて! 『発達障害のリアル』」のほか、短期連載「養老孟司と『死にたがる脳』」などを担当。
「当事者側からと専門医そして家族の声を載せている専門書です。何回も繰り返し読みたい本です。」
「脳の個性の少数派として生きる我が子を育てています。あらゆる角度からの意見と考え方は大変参考になりました。そして日本社会が多様性に対してもっと寛容であり、相互に尊重し合うものに成熟してほしいと心から願います。」
「発達障害という言葉が、当たり前に使われるようになった。しかし、本当にわかっている人というのは、実は多くはないのではないか。本書は「発達障害とは何か」を、13人の専門家・当事者にインタビューしながら、さぐっていくもの。著者は何度もインタビューの相手に「発達障害とは何か」という質問を投げているが、専門家や当事者も、答えるのが難しいとしている。それだけ、簡単につかむことができないのが、発達障害というものなのだろう。
本書を読むことで、その全体像がつかめるようになる。読む前と読んだ後では、発達障害に対しての見方や感じ方が変わってくるはずだ。「見える景色が変わる」という経験ができる一冊。」
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